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時間だけはある退職者が、ボケ対策にブログをやっています。

植物からのメッセージ?

植物とメッセージについて考えた話です。

超進化論

 NHKで『超進化論 特別版 (1)植物からのメッセージ ~地球を彩る驚異の世界~』という番組を観ました。

「超進化論」というのは、「最先端の科学が明らかにする“新しい進化の物語”」といった意味だそうです。

それはともかく番組の内容は、動き回る事も無く寡黙だと思われている植物が、まるで“おしゃべり”するかのようにコミュニケーションをしていますよ、というものでした。

コミュニケーション例

 植物がコミュニケーションをするとはどういう事でしょう。

実は、人間には聞こえない周波数で喋っていました、と言った事では残念ながらないようです。

例として挙がっていたひとつが、ある種類の木が害虫に葉を食べられてしまった時の話でした。

その木は、葉を食べられると、ある種の揮発性物質を「葉を食べられているよ、助けて!」といった意味のメッセージ物質として放出するのだそうです。
その物質を検出出来るようになったという辺りが、「最先端の科学が明らかにする」という事のようです。

その揮発性物質のメッセージを、害虫を捕食する昆虫が受け取って、「分かった。今行くぞ!」と、害虫を食べにやって来るのです。(本当にそんなことを言っているかどうかは知りませんが)

という形で、木と昆虫がコミュニケーションを取っていますという訳です。

ここでもまた擬人化が

 この手の擬人化の過ぎる話は、最近よく見たり聞いたりするものです。

このブログでも、人間を例にメッセージ物質を使ったコミュニケーションの話を、何回か取り上げています。

 

yokositu.hatenablog.com

 

yokositu.hatenablog.com

 

人間では、物言わぬ臓器同士が、メッセージ物質を使って情報をやり取りしてしているとのではという話でした。

それに対して、それはメッセージを伝えるためのものでは無く、単に各臓器の代謝生産物(廃棄ゴミです)を、ほかの臓器で感知しているだけではないか、というのが本ブログの主張です。

擬人化によって、過剰解釈することになってしまっているのではないかと。

今回も同じ

 今回の話も、同じような事では無いでしょうか。

上の木と昆虫の例では、揮発物質がメッセージ物質なのではないかという事でした。

しかし、単純に考えれば、害虫に食べられた部分から、単に揮発性物質が漏れ出ただけなのではないでしょうか。

食べられる事により破壊された組織に元からあったものかもしれませんし、組織を修復するために生成されたものという可能性もあるかもしれません。

いずれにしても、葉を食べられたから慌ててメッセージを送るために、揮発物質を放出した訳では無いと思うのですが。

そもそも、害虫を排除するためのメッセージならば、害虫が葉に取り付いた時点で出せば、無駄に葉を食べられる事もないと思うのですが。

捕食する昆虫にしても、単にその揮発物質に引き付けられるようになった個体が、生き残って来たと考えればよさそうです。


揮発物質のメッセージを読み取っていると考える必要はありません。

 


 残念ながら、森の奥に「木の長老」がいるというような事は無さそうです。

 


ではでは