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時間だけはある退職者が、ボケ対策にブログをやっています。

もう一つの都合のいい話 その1

ビッグバンについて考えた話 その1です。

 

 

もう一つの都合のいい話

 以前の記事で、近年の宇宙論のトピックの一つであるダークマターについて考えています。

 

yokositu.hatenablog.com

 

yokositu.hatenablog.com

 

観測結果が、現状の標準的な宇宙論と整合性が無いのを説明するために、見ることが出来ず、他の方法でも観測することが出来ず、重力のみ持っている、なんていうものを考えるのは、都合よすぎませんかねえ、という話でした。

実は、宇宙論がらみでは、もう一つ都合よすぎるんじゃないかと考えているものが有ります。

それは、インフレーション理論です。

ビックバンの証拠

一般的な宇宙論では、現在の宇宙は、約137億年前に1点から爆発的に始まったと考えられています。

いわゆる、ビックバン理論です。

この荒唐無稽とも思える理論(なにも無いただの点から、今現在の無数の星が存在する宇宙が出来たなんていうのは、控え目に言っても荒唐無稽ですよね。)の証拠と考えられているのが、宇宙マイクロ放射です。

宇宙マイクロ放射というのは、読んで字のごとく、特定の波長のマイクロ波が、宇宙あらゆる方向からやって来る事を指します。

近年になって、人工衛星により精密な測定が行われています。

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引用元:宇宙マイクロ波背景放射 - Wikipedia

 

どうしてこれがビックバンの証拠になるのかは、ここで説明できるほどにはよく分かっていないのですが、どうやら、これがビックバン後約38万年後の宇宙の姿という事のようです。

因みに、これを発見した人は、このことによりノーベル賞を受賞しています。

証拠だが問題も

 画像には色のムラが有りますが、10万分の1単位の違いを表したもので、実質的に均一と言っていいレベルになります。

この全体に均一というのが問題なのだそうです。

一点から始まったものが、約30万年後に、このような均一な形に成っているというのが、相対論的にはあり得ないことの様なのです。

これまた申し訳ないことに、内容がよく分かってないのですが、どうも、「いかなる物質も光よりも早く動くことが出来ない」という、相対論の大前提に引っ掛かるらしいのです。

という訳で、ビックバンを証明したものが、一方ではあり得ないという謎にもなったのです。

それに対する仮説が、インフレーション理論なのです。

都合の良いインフレーション理論

 その内容は、宇宙は、ビックバン開始後の10 のマイナス 44 乗秒後から、10 のマイナス 33 乗秒後までに(1兆分の1の1兆分の1の、そのまた10億分の1秒!まあ無茶苦茶短い時間ということです)、異常な膨張をしたというものです。

その膨張の大きさは直径 10のマイナス 34 乗㎝から 1 ㎝と言われているようです。
なんだ1㎝かと思われるかもしれませんが、スケール的には、砂粒が銀河ぐらいの大きさになったことに相当するようです。

光速より早く大きくなったような気がしますが、物質が大きくなったのでは無く、空間が大きくなったので、OKだそうです。(なにか騙されたような気もしますが)

空間があっという間に大きくなったので、その中は引き延ばされて、ほぼ均一になったのだという事のようです。

因みに、どのようにしてこんなことが起こったかという事については、よく分かっていないようです。
勿論、どうして程良いところで止まったかについてもです。

これは、ダークマターと同じような匂いがしないでしょうか。

あまりにも都合が良すぎるような気がしませんか。


 この話についても、相対論の方を修正すべきではないのかと、最近まで考えていましたが、違う見方も有ったという話は次回という事で。


 ではでは