横から失礼します

時間だけはある退職者が、ボケ対策にブログをやっています。

風成層だったのか!

風成層について考えた話です

 

 

古墳は土の山?

 古墳と言われて、どういったものを思い浮かべるでしょうか。

私の場合は、チョット小高い丘で、多くの場合木が生えて、こんもりとした林になって居るといった感じでしょうか。

木が生えているかどうかはともかく、基本的には土の山と言っていいかと思います。

中にはその土の山に神社が建てられていることも多かったりします。

ここ何日かニュースになっている、吉野ケ里遺跡の石棺墓発掘の話もその一例です。

元々神社があった跡が古墳であることが分かり、そこを調査したら、どうやら未盗掘らしい石棺墓が見つかったという事で話題になっているわけです。

これまでの所、卑弥呼と書かれた墓碑銘(ある訳は無いですが)も金印のようなものも見つかっていないようです。

宇佐こそが邪馬台国だと考えている私としては、一応ホットしているのですが、半面何か見つかって欲しいような気もして、複雑です。

 

yokositu.hatenablog.com

 

古墳とふき石

 という訳で、古墳と言えば土の山という感じなんですが、復元整備がされた古墳はチョット違うのです。

 

引用元:葺石 - Wikipedia

ご覧の通り、全面に石(葺石と言うらしいです)が貼ってあるのです。

土の山だと思って発掘したら、石が貼ってあったらしい形跡が出て来たので、こんな形に復元されたという事の様です。

全ての古墳では無いようですが、少なくない古墳に見られるようです。

となると、表面の土は何なのでしょう、わざわざ被せたとも考えられないですし。

風成層だった

 というような事を以前から思っていました。

最近になって、その答えに行き当たりました。
というほどの事では無く、単に私が知らなかったというだけなんですが。

それが、風成層です。

読んで字のごとく、風で成った層(地層)という意味です。

つまり、既存の岩石が風化・侵食されてできた礫・砂・泥、また火山灰や生物遺骸などの粒が、風によって運ばれてきて堆積した地層という事になります。

水成層というのも有り、こちらは扇状地のように、水によって運ばれて出来た地層という事になります。

我々が土地と呼んでいるものは、概ねこれらのどちらかで出来ているという事のようです。

という訳で、古墳を覆っている土は、風で運ばれてきて積もったものなのです。

そんなに積もるのか

 しかし、そんなに積もるものなのでしょうか。

普通に考えて、周囲を見回しても、日常的に土が積もっていくというのはあまりなさそうです。

水で土が運ばれてくるというのは、水害などを見ても納得できるものなのですが。

と思ったのですが、調べてみると場所によって違いは勿論あるのですが、日本では平均して年に0.5ミリの堆積があるようなのです。

という事は、1000年で50センチ、2000年で1メートル積もる事になります。

俄かには信じられませんが、人間の生活の影響が無いとこれくらい積もってしまうという事のようです。

という事で、遺跡の多くは土に埋もれているのです。


 せいぜい百年しか生きていない我々には、千年単位の事は、どうしても実感が湧かないというところでしょうか。


ではでは