小説「前哨」から考えた話です。
「2001年宇宙の旅」
SF作家のアーサー・C・クラークの小説に「前哨」という短編があります。
映画「2001年宇宙の旅」の基になった作品になります。
宇宙の旅では、あの有名な「モノリス」が月で発見されたことが、ことの発端となります。
掘り出されて太陽光を浴びることにより、「モノリス」から信号が木星方向に向けて発信されます。
「モノリス」は、人類が地球の重力の井戸の底から抜け出て、月に到達出来るまでになったことを知らせるセンターだったのです。
「前哨」
それに対して、小説「前哨」では、月に着陸した宇宙飛行士が、小型のピラミッド状の物体を月面上で発見することで、宇宙の彼方へ信号が発せられるという話になっています。
「ピラミッド」型の物体がセンサーというわけです。
この「前哨」が書かれたのは1948年であり、あのケネディ大統領が、月に人間を送り込むと宣言する13年も前でした。
その先見の明は、さすがにSF作家の面目躍如といったところでしょうか。
文明のレベル
さてこれらの作品の根底に流れているのは、人類の文明は進化を続けるものであり、生まれ育った地球の重力のくびきから解き放たれる時が、次なる文明のレベルへの一歩だという考えです。
それをチェックするためのセンサーが、月に置かれているというわけです。
なるほどと思う点もないわけではないですが、現実には1969年に月の人類が降り立って以降半世紀以上経っていますが、いまだそれに対する宇宙からの挨拶はないようです。
最も、我々が知らされている限りにおいては、宇宙飛行士が月で何らかの人工物のようなものを見つけたという話もないのですが。
もう一つのトリガー
ところで、文明のレベルについては、以前い記事を書きました。
人類の文明レベルは、太陽との関係で考えることが出来るのではないかというものです。
先ず太陽からの影響、すなわち気候変動に影響される段階が長くありました。
次に、過去の太陽エネルギーともいえる石炭・石油を用いて、季節変動か受ける影響を小さく出来るようになった段階になります。
現在は、太陽光、風力などの利用により太陽エネルギーを積極的に利用する段階の入り口にあると考えます。
そして、太陽を作りだすともいえる核融合を実用化する時が、次なる段階に上がる時なのではないかという話でした。
私的には、この核融合が実用化された時に何らかの動きがあるのではないと思っているのですが。
まあ、空を飛び回っているらしいものが、挨拶なのかもしれないですが。
ではでは