農耕の始まりについて考えた話・貨幣編です。
都市編
前回の都市編では、農耕の始まりと都市国家の関係について考えました。
農耕の始まりとそれに続く権力の確立から、都市国家が成立するまでに4000年程かかった事から、都市国家の形成には農耕を背景にした権力以外にも何か必要なものが在ったのではと考えました。
都市には、商工関係者などの農耕に従事していない人達も住んでおり、彼らがいわゆる貨幣経済の下にあったことから、貨幣経済の発達も都市国家の成立には必要だったのではないかという話でした。
お金の始まり
お金の始まりについては、以前記事を書きました。
お金(貨幣)が使われるようになるには、お金(貨幣)に、人に受け取って貰えるという信用が無いと始まりません。
その信用が、農耕を背景とした権力が、生産物を分配する手間を軽減するために、貨幣的なものを使う事により発生したのではないかという仮設でした。
名付けて「食料本位制の貨幣」です。
そのままでは
書いた時には、なかなかいい線いってるんじゃないかと思ったのです。
ところがよく考えて見ると、少し問題がありそうです。
このままでは、ある権力下では通用しても、他の権力下では価値の無いものになってしまいます。
という事は、単純に貨幣的なものそのものに価値があるものを使えばよさそうです。
なおかつ、持ち運びが比較的容易で、腐ったりしない事も必要です。
金属の使用
という点から考えられるのが、一般的に貨幣の材料として使われている各種金属という事になりそうです。
金属が何時から使われ始めたのか調べてみると、銅が7500年前頃の様です。
都市国家の成立以前から、使用が始まっていました。
金属の有用性は言わずもがなですし、大きさも自由に出来、勿論多少錆びる事は有っても腐る事はありません。
おそらく最初は、各金属の重さを量り、それとの交換という形で使用されていたのではないかと考えられます。
こう考えると、貨幣が無くても、金属を仲立ちとする交換経済が成立した時点で、都市国家は成立しそうです。
貨幣編と言いながら、貨幣の一歩手前の話でした。
権力編辺りからタイトルが苦しい事になっていますが、今更変えるのも面倒なので、押し通します。
ではでは