タンポポとセイタカアワダチソウについての話です。
ニュースの話
ニュースで、タンポポの話をやっていました。
暖かくなってきたのでタンポポが見られるようになって来た、という話かと思ったのですが違っていました。
最近のタンポポの勢力図に変化が見られるという話でした。
良く知られているようにタンポポには、大きく分けて在来種のニホンタンポポと、明治以降に入って来たらしい外来種のセイヨウタンポポの2つの種類が有ります。
引用元:二ホンタンポポ(在来種)とセイヨウタンポポ(外来種)の見分け方 - ウェザーニュース
以前からセイヨウタンポポが生育範囲を拡大して、ニホンタンポポを駆逐しそうでした。
それが、ここにきて次第にニホンタンポポが勢力を盛り返して来ている、という話でした。
思い出した話
その話を聞いて、昔まだ学生だった時なのでうん十年前に聞いた話を思い出しました。
大学の生物学系の授業だったと思うのですが、その時の講師が、どういった話の流れだったかは思い出せないのですが、セイタカアワダチソウの話を始めたのです。
セイタカアワダチソウもセイヨウタンポポと同じ外来種です。
今でも、空き地などに生えているのを見かける事が有ると思いますが、私が大学生だった頃はまさに破竹の勢いで、あらゆる空き地という空き地に生えているんじゃないかと思う程に勢力を拡大していました。
ススキなどの在来種が無くなってしまうのではないかと騒がれたりしていました。
それに対して、その講師は、そんなわけは無いと言ったのです。
講師の話
講師曰く、このままではススキなんかが無くなってしまうんじゃないかと騒がれているが、在来種をなめちゃいけないと。
在来種は、たまたま日本に生えているわけでは無く、遥かな過去から現在に至るまでの長い時間の中で勝ち抜いてきた者達だという訳です。
最近こそセイヨウアワダチソウが勢力を伸ばしているが、それは新たに開発されるなどして、従来の環境が破壊されたところを中心としているだけだ。
遠からず、ススキなどの在来種が盛り返してくる、という事でした。
現在の話
といった話を思い出した上で、改めて現在の周りを見渡してみると、確かにセイタカアワダチソウだらけにはなっていなくて、ススキなどが盛り返しているように見えます。
ただ完全にセイタカアワダチソウが排除されているわけでは無く、むしろ在来種と共存しているようにも見えます。
実際には、熾烈な戦いをしているのかもしれませんが。
タンポポの場合も、色々な理由が考えられているのでしょうが、根底にあるのは在来種をなめてはいけないという事では無いのでしょうか。
それにしても、数十年たったことでも突然思い出す記憶のシステムは不思議です。
ではでは