犬の始まりについて考えた話です。
犬の祖先はオオカミ
我々人類の良き友の犬ですが、どのように進化してきたのでしょうか。
犬の(話としては猫も含まれていますが)始まりに関しては、以前に記事を書きました。
地球外生命体によって作られたものでは無いかという、中二病的与太話だったのですが。
地球外生命体が関与した証拠は残念ながら見つかっていませんが、遺伝子の研究から、犬の祖先はオオカミである事が分かっています。
現在までのところ、すべてのイヌは、約1万5千年前あるいはそれ以前に、東アジアに生息するオオカミから家畜化されたものを祖先とし、これが人の移動に伴って世界各地に広がったものと考えられています。
具体的な証拠としては、約1万2千年前とされるイスラエルのアイン・マラッハ遺跡の墓から発見されたものが最も初期の考古学的な証拠と考えられている様です。
老女と生後4~5か月の子犬が一緒に埋葬されていて、この時期までにすでに家畜化が進んでいた事を伺わせます。
右上の子犬の骨に、左手が伸びています。
オオカミから近づいた?
しかしオオカミと言うと、「一匹狼」という言葉が有るように、孤高の存在というイメージが有ります(実際には、家族を中心とした群れで行動しているようですが)。
そんなイメージも有るオオカミが、どのようにして手なずけられて犬になったのでしょうか。
その仮説の一つとして、腐肉をあさるオオカミが、人間の食べ残しに引きつけられたことから、人間と共存するように適応したというものが有ります。
狼の群れが人間の残飯をあさるために狩猟採集民の集落の外れに移動したことで、犬の家畜化が始まったというのです。
その中でも、比較的従順でおとなしい個体が馴れていったのだろうと考える訳です。
歴史上そのようなことがあって、確かに馴らされることになったオオカミもいたかもしれません。
しかしながら、そのようなことが、現在の犬の基を形作るほどの規模で発生したとは考えられないと思うのです。
ではどんな理由が考えられるでしょうか。
子供は可愛い
先日、最近ありがちなネット上の動画を紹介する形式の番組で、動物の子供を特集したものを見て、仮説を思いつきました。
単純にオオカミの子供が可愛いかったからではないかというものです。
当時の人類は、狩猟採集生活をしていたので、オオカミと遭遇することも少なくなかったと思われます。
そんな中で、母親のオオカミを殺してしまう事もそれなりの頻度で発生したはずです。
その結果取り残されることになったオオカミの子供を見つけた時に、その可愛さから、思わず連れて帰ったという事も有ったと思うのです。
ここで幸運なことに、オオカミが群れで行動するという点も、人間と共に生きるのに有利だったのでしょう。
そして、成長したオオカミの中には、狩猟を手伝う事が出来るようなものも出て来たはずです。
そういった例を見て、他にもオオカミを飼ってみようと思う者が出て来ても、おかしくは無いでしょう。
このようにして、オオカミの飼育が広まり、犬が生まれる事になったのです。
やはり、子供の可愛さは正義なのです。
ではでは