ラドンは、はたして何から生まれたのか、という妄想のその後の話から恐竜について考えます。
前回の話から
前回は、ラドンが実際にいてほしいという、昭和の子供の願望まみれの話でした。
恐竜以前の時代に。滑空する能力を持った爬虫類がいたという話から、恐竜の中にも同じようなものがいたのではないかと推測しました。
そうであれば、そういったものから進化したと考えられるラドンも、と考えられる訳です。
やっぱり怪獣には、実在してほしいのです。
収斂進化
滑空する能力を持った爬虫類から、恐竜の同様な機能を持ったものを考えた背景には、収斂進化という考え方が有ります。
収斂進化は、前回の記事でも触れましたが、異なった系統の生物が、似た環境に置かれた時に、同じような形態になるというものです。
恐竜関連では、根強い人気のあるトリケラトプスとサイのよく似た姿などが、その代表例という事になります。
それならば、モモンガのような恐竜がいたとしても可笑しくないでしょう。
適応放散
ところで、生物の進化という事でいうと、収斂進化と良く対で出て来る考え方に、適応放散というものが有ります。
一つの祖先から、様々な環境に適応するように、様々な種へと分化していく事を言います。
その中で、それぞれの環境に適応して似た形態になる事を収斂進化と読んでいる訳です。
適応放散の例として良く取り上げられるのが、オーストラリアの有袋類です。
その他の大陸から分離されていたために、オーストラリアでは、ほかの大陸の哺乳類である有胎盤類がおらず、その代わりに有袋類が占める事になりました。
その中には、フクロオオカミ、フクロネコ、フクロモモンガなどの収斂進化の見本のような者達もいたりします。
過去には、フクロライオンなんていうのもいたらしいです。
恐竜も適応放散と収斂進化
適応放散と収斂進化は、当然恐竜にも当てはまるはずです。
それは、様々な形態の恐竜の化石が発掘されていることからも売らずけられます。
ジュラシックパークにも色々な恐竜が飼われていましたよね。
とはいうものの、現在考えられている恐竜像というのは、現代に生きている爬虫類に引っ張られ過ぎているんじゃないかと思うのです。
現代は、多くの環境が哺乳類に占められているために、爬虫類にさほどバリエーションが無いとも言えるわけです。
しかし恐竜が跋扈していた時代には、そのほとんどの環境を恐竜が占めていたと考えられます。
という事は、恐竜にも現在の哺乳類に見られるようなバリエーションが有ったとのではないでしょうか。
ウサギのように耳が長かったり、ゾウのように鼻の長い恐竜や、シマウマのような模様の恐竜も居たのかもしれません。
こういった形態は、骨格からは分かりずらいですから、化石では分からない可能性は高いと思われます。
本当のジュラシックパークは、かなり違う印象のものなのかもしれません。
勿論、ラドンのようなのもいたと思いたい。
ではでは