災害時の避難所の基準を作るべきだという話です。
昔からよく見る光景だが
地震や水害が発生すると、避難所について報道されることが多くあります。
そこに映し出される光景が、昔からさほど変わっていないような気がするのですが。
体育館などの板張りの上に、ブルーシートのようなものを敷いただけで、雑魚寝と言ってもいい状態で過ごしている光景を、よくみますよね。
現上皇、上皇后両陛下が慰問された時などにも、避難所の床に座っている人達と、お話になって回られるところが、映し出されたりしますが、よく考えると、丸見えですよね。
プライバシーなんか、全く考慮されていない訳です。
一日二日ならともかく、長期間は辛いですよね。
最近は、長期間になると、仕切などが提供されるケースもあるようですが。
また、トイレ、風呂などの水回りや食事などにも、色々と問題の有ることが聞こえてきます。
国際的にみても、日本の避難所の環境は、先進国の中でも最低レベルだという指摘もあるようです。
個人的には、幸運にも、これまでのところ避難する必要に迫られたことは有りませんが、いつお世話になるかもしれない訳で、他人事ではありません。
現状はどうなっているのか
現状、避難所に関してどうなっているのか調べたところ、内閣府が「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」と「避難所運営ガイドライン」と言うものを作っていました。
その内容に関しては、例えば同ガイドラインの中で、寝床について書かれている部分を引用すると、
”寝床については、初動は毛布や通気を確保する等、寒さ暑さの緩和に努め、次いで、マットや段ボール仕様等の簡易ベッドの導入を目指しましょう。”
と、努力目標のような書き方になっています。
あくまで、「指針」と「ガイドライン」な訳です。
これでは、避難した場所によって、生活の良し悪しに差が出ることになってしまいます。
基準を作るべき
ここはひとつ、国が、全国共通の基準を作成すべきだと思います。
努力目標のようなものではなく、出来る限り具体的なものにします。
最低限、どんなものをどれだけ準備して、どのように運用するかを決めるのです。
その基準に満たない自治体には、補助を出すことにするか、または、国で備蓄をしておき、災害発生時に供給する形にすることにします。
いずれにしても、避難所に行けば、最低限どのような環境になるかが分かるようにするわけです。
体験してもらいましょう
その最低限のレベルを、現状よりも上げていくのはもちろん、内容に最新の知見を取り込んで、改良していくことも必要になります。
そのために、平時に、体験会のようなものを開いて、アイデアを募るというのも一法でしょう。
ぜひ、国会を始め議員の皆さんにも、体験していただくことにしてはどうでしょうか。
人間、自分の身に降りかからないと、なかなか真剣に考えないものなので。
避難所でも、日本はここまでやるのか、と言うところを見せられませんかね。
日本全国どこに住んでいても、明日は我が身なのは確実ですからね。
ではでは