地震等の災害時の防火に関する話です。
首都圏直下地震の火災被害
NHKが、一週間ぶち抜きで、首都圏直下地震関連の番組をやっていましたが、なかなかに衝撃的な映像や情報が見られました。
前提となる、被害想定について、調べてみたら、結構すごいものとなっていました。
その中でも驚いたのが、約2万3,000人と想定される死者のうち、1万6,000人が火災によるものだという事です。
約7割が火災による死者ということになります。
出火件数は2000件と想定されており、風が強かったりする条件下で延焼する最悪の条件下では、41万棟が消失すると考えられているようです。
41万棟と言われても、全く想像が出来ません。
それに対して、消防の能力は、東京都でポンプ車が約700台程度だそうです。
そのポンプ車も、地震後の道路等の状態によっては、現場に着けるかどうかも怪しいわけで、状況は厳しいと言わざるを得ません。
やはり初期消火
理想的には、全ての建物を耐火構造にすればいいわけですが、常識的に考えて、現実的ではありません。
となると、やはり2000件の出火地点での初期消火が重要となってきます。
最初の地点だけで消し止めれば、風が吹こうが延焼することは無く、2000件だけで済むわけですから。
そのために、防災訓練などでは、消火器の使い方の訓練などが行われています。
しかしそれも、地震直後にどこまで出来るか、自分が地震に有った時のことを思い返しても、甚だ心許ないと言わざるを得ません。
やはり、出来る限り人手に頼らない、初期消火の方法が必要だと思われます。
「ボンペット」って有りましたよね
かなり前になると思うんですけど、「ボンペット」という、炎の熱で割れることにより消火剤が出て、それにより消火をするものを見た記憶があるんですが。
ネットで調べてみると、「ボンペット」はもう無く、「ボンブライト」になったようです。
紹介の動画が有りました。
これ、なかなか良くないですか。
これを、理想的には、全ての部屋に一つずつ付けておけば、出火時点で消火できる確率が高くなるのではないでしょうか。
さらに、熱で自動的に割れるわけですから、避難して人がいなくなった後で出火しても、対応できる可能性が残ることになります。
動画で見る限り、構造的にも複雑ではなさそうですし、全ての部屋に設置することにすれば、数量も見込めるので、量産効果によりコストを下げることも可能ではないかと思われます。地震の衝撃で割れないようにする等の検討は必要でしょうが。
消火器具として規格化をして、補助金を付けて、設置を促進するというのはどうでしょうか。
これは、地震対策としてだけではなく、全ての住宅に普及させれば、通常の火災についても、当然威力を発揮するので、良いと思うのですけど。
ではでは