売上税のみの税制について考えた話です。
前回の話
前回の記事は、税金は売上税だけで良いんじゃないかという話でした。
国税と地方税を合わせた歳入額を、総売上額+給与合計に対する約5.5%の税額とすることで賄うことが出来そうだというものでした。
何をもって売上とするかという問題はどこまでも付き纏うと思われますが、一応売上税一本で済むということになります。
原点に返る
これよく考えると原点に返っただけとも言えるのです。
本ブログでは、狩猟採集生活から農耕生活に移行したことで、権力が生まれたと考えています。
農耕による生産物を力により独占することで、権力が発生したのです。
その時、権力側に残った生産物が、現在の税に相当すると考えることも出来るわけです。
最初は、まだ貨幣経済がないので、売上げということはなかったわけですが、生産者が手に入れたもの一部が、結果的に権力者に渡ったと考えれば、売上税と同じだといっても良いでしょう。
シンプル
その後の、階級制度の発達や、職業の分化、貨幣経済の発達などの中で、権力が税収を確保するために税制も複雑化していったわけですが、そのベースには生産物がありました。
そして、現代も農耕文明であることに変わりはなく、生産物がすべての基本であることには変わりはないはずです。
したがって、現在の複雑怪奇な(なにせ、そのために税理士などという専門とする人が必要となるほどですから。)税制を、売上税による一本化でリセットすることは可能なはずです。
芸術的な節税対策で利益を減らしている人や、新たな増税の対象を日夜考えている人、先ほどの税理士などの人たちを除いて、ほとんどの人にとってシンプルで分かり易くていいのではないでしょうか。
減税するにしても、増税するにしても、対象は一つだけですから、議論も分かり易くなるはずです。
どうやって税金を取られるかではなく、何に使うのかに議論を集中することが出来ます。
その上で、必要な税率を決めればいいのです。
今よりも入りから出までの見通しが、より明瞭になるのではないでしょうか。
複雑さから生まれる非効率を仕事にしている人たちが少なくないので、シンプルにするのは難しいかもしれないですが。
ではでは