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農耕の始まり・疑問編

農耕の始まりについて考えた話・疑問編です。

 

 

農耕の始まり

 

 我々人類は、農耕を始めるまでの長い期間に渡って、狩猟採集生活を行って来たと考えられています。

 

単純に考えると、狩猟採集生活で問題が無いのであれば、わざわざ作物を育てるという事を行う必要はないと考えられます。

 

そういった事も有り、農耕の始まりについては、狩猟採集生活における食糧難がその原因ではないかという考え方が有ります。

 

本ブログでも、以前の記事でそのような話を書きました。

 

 

yokositu.hatenablog.com

 

 

ところが、最近になってそれでは説明し難いのではないかと思うようになりました。

 

今回は、その疑問点についての話です。

 

前回の記事の図

 

 前回の記事は、約一万年前の人間同士の大きな争いの結果とみられる遺跡についての話でした。

 

 

yokositu.hatenablog.com

 

結論的には、その背景に最終氷河期後の気候変動が有るのではないかと考えました。

 

その事を説明するために使ったのが次の図です。

 

 

引用元:最終氷期/ヤンガードリアス期/完新世 - 歴史の世界を綴る

 

図中のヤンガードリアスの気温低下が影響しているのではないかという訳です。

 

その是非はともかくとして、図に戻ると、ヤンガードリアスの後には急激な気温の上昇が有り、その後現在に至るまで比較的温暖な時期が継図いていることが分かります。

 

太陽活動と歴史

 

 ところで、本ブログでは太陽活動の変化に伴う気候変動が、人類の歴史に様々な影響を与えて来たのではないかと考えてきました。

 

その中で飽きる程見て来たのが次の図です。

 

 

引用元:太陽予想? | でんきやかん - 楽天ブログ

 

図中にいくつも見られる、極小期、極大期を中心とする太陽活動の変化が、人類の歴史に影響を与えて来たのでは無いかと考えています。

 

太陽活動の変化により気候変動が起き、そのために農業生産に影響が出て、結果として人間社会が影響を受けるという訳です。

 

小さな変動?

 

 2つの図を見比べると、面白いことが分かります。

 

これまで人類の歴史に影響を与えて来た程の大きなものだと思ってきた下の図に見られる変動は、上の図のより長いスパンで見ると、比較的温暖な時期が続いている中での小さなものに過ぎなかったという事です。

 

我々の文明の基盤となっている農耕は、意外にも気候変動に対してかなり脆弱なものという事になりそうです。

 

とするならば、最初に書いた、気候変動による食糧難という考え方には問題がありそうです。

 

なぜならば、これほどまでに気候変動に対して脆弱な農耕を、狩猟採集が困難になるほどの変動の中で、人類が出来るようになることは難しそうだからです。。

 

そもそも、むしろ農耕をやるには適さない時期といえるのではないでしょうか。

 

 

 我々の文明と呼んでいるものは、意外と脆弱なのです。

 

 

ではでは