先史時代の洞窟壁画について考えた話続々々編です。
前回までの話
前回までの記事で、先史時代の洞窟壁画について考えてみました。
先史時代の洞窟壁画は、生きていくために必要な狩猟対象である動物に関する情報を描いたものだというものでした。
その情報は、多くの洞窟壁画に共通してみられる記号を使って表されているのではないかと考えました。
加えて、その記号が、ヨーロッパのみならず、アジア、オーストラリアでも見られることから、ホモサピエンスがアフリカを出る前後に期限が有るのではないかと推定しました。
更に、一部の壁画のその描かれた場所や内容から、最初は情報の記録が目的で有った壁画が、祈りや呪術といったものの対象へと変質していったのではないかと考えました。
指の欠けた手形
一部の壁画が情報の記録だけの目的ではないと考えた内容の一つに、異常とも思える量の手形というのが有りました。
これはどう見ても、強い思いのようなものを感じることから、祈りといった話が出て来たんですけど。
その手形つながりで、少なくない数の手形が指が欠けているという話が出て来ました。
次のようなものです。
引用元:古代壁画に「指の欠けた手形」が多数あるのはなぜなのか? - GIGAZINE
やはり祈りか呪術か
これを見ると、やはり単なる動物に関する情報では無く、何らかの思いがこもっているように思えるのです。
引用元には、「一部の後期旧石器時代の人々が宗教的ないけにえ行為として指を切断していたという仮説」という話が出て来るのですが、さすがにそこまでは無いかなと。
絵を見ると親指が無いじゃないですか。
さすがにこれでは狩猟採集をする社会では、問題がありそうです。
やはり、描く時に指を曲げていたというのが有りそうな話でしょう。
欠けた手形の絵で願掛けをして、叶った報告を5本揃った手形を描いた、といった事かもしれません。
なぜ指の欠けた手形なのか
では、なぜ指の欠けた手形なのでしょう。
言い方を変えると、なぜ指の欠けた手形に何かの意味があると考えたのでしょう。
それは、現実にそういった人物がいたからではないでしょうか。
同時代にではなく、伝説で伝わっているような、指の欠けた手を持った人がいて、それにあやかるような形で描かれるようになったのかもしれません。
以前の記事で、洞窟壁画はアフリカから出る前後の何処かで、一人の天才が始めた可能性もあると書きました。
その天才が、指の欠けた手を持った人だったというのはどうでしょう。
その存在が伝説となって伝わったのです。
最後は妄想全開の話になりましたが、洞窟壁画の話はこれにて終了です(と思う)。
ではでは