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時間だけはある退職者が、ボケ対策にブログをやっています。

続・生命の生まれた場所

生命の生まれた場所について考えた話続編です。

 

 

思い違い

 前回の記事を投稿してから、関連の情報をネットで調べていて、少し思い違いをしていたことに気が付きました。

 

yokositu.hatenablog.com

 

前回の話は、魚の体液の塩分濃度が0.9%程度だということから、生命の生まれた場所について考えたものでした。

我々陸上の動物も体液の塩分濃度は約0.9%です。

これについては、陸上に動物が進出した時の海の状態を反映しているという話がよくされます。

そうすると、現在の魚の塩分濃度が同程度だということと矛盾してしまいます。

陸上に進出したこともない魚が、動物が進出した時の海の状態を反映している理由がわかりません。

以上のことから、海ではなく生命の発生した時の環境を反映しているのではないかと考えました。

あくまで体液の話だった

 さて、ここまでの話の中で後から気になったのは、体液という言葉です。

体液は、血液を始めとして色々とあるのですが、ざっくりと言うと細胞を取り巻く液体ということになります。

あくまでも細胞を取り巻くもので、細胞は含まれないのです。

その体液が、陸上の動物でも海の魚でも同程度の塩分濃度だということで、その濃度の環境で生命が発生したのではなかということでした。

これで細胞内の塩分濃度が0.9%程度ならば、すべてはうまく収まるのですが。

残念ながら、体液中の塩分濃度0.9%はナトリウム濃度で約145 mMになるのですが、それに対して細胞内のナトリウム濃度は約15 mMになるように調整されているのです。

約十分の一程の濃度なのです。

問題は細胞

 こう見てくると、生命が塩分濃度0.9%の環境で生まれたと考えることは難しいということになりそうです。

仮に0.9%の環境下だとすると、生命が発生した時点で、それは単細胞だったと考えらえますが、すでに内外のナトリウム濃度を調整する機能を持っていたことになります。

ナトリウムの濃度は、細胞膜にある俗にナトリウムポンプと呼ばれるタンパク質が、細胞の内部から外部にナトリウムを運び出すことにより調整されています。

このような複雑な構造が、生命発生時点で全てそろっていたとは考えにくいでしょう。

発生時の環境は

 そうなると、最初の生命はそういった複雑な構造が必要のない環境、すなわち細胞内の環境に近い環境の中で発生したのではないのかということになります。

その後に、0.9%の環境に適応する形でナトリウムポンプなどの複雑な構造を進化させたということなのだと思います。


 それにしても、ナトリウムポンプなんて構造は、どうやったら進化するのでしょう。


ではでは