ハイエイタスの研究結果から考えた話です。
ハイエイタス
温暖化効果ガスによる温暖化のシミュレーションによると、21世紀末までに世界の平均気温が約5.8度上昇すると予測されたいます。
それに対して、2000年頃以降の観測値が予想値を下回るだけでなく、ほぼ横ばいで在った現象を「ハイエイタス」と呼ぶのでした。
意味としては、「停滞状態」という事でした。
この記事で、いくら何でも「停滞状態」というのはご都合主義的ではないかといった事を書きました。
むしろシミュレーションそのものに問題が有るのではないかとも書きました。
ハイエイタスの研究
勿論専門家も「停滞状態」と呼ぶだけで放置していた訳では無く、その原因について研究されています。
例えば次のようなものです。
引用元:温暖化に挑む:平均気温の伸び停滞、なぜ 解明進む「ハイエイタス」現象、再上昇へ警告も(毎日) | 一般社団法人環境金融研究機構
それによると、ハイエイタスは「熱帯海洋上の風」を反映することで説明出来るという事のようです。
であるならば、「熱帯海洋上の風」を反映してシミュレーションを行えば、より正確に予測が出来そうです。
現状のレベル
残念ながら、現在の科学技術ではそこまでのシミュレーションは出来ないというのが現実のようです。
この先何十年もの期間に渡って「熱帯海洋上の風」について予測するようなことは、まだまだ出来ないようです。
よくTVのワイドショーのような番組で気象予報士が天気について解説をすることが有りますが、「先週言っていた事と違いますよね」などとツッコまれるような場面が少なからず見られます。
これまでの科学技術は、もうすでに発生した出来事を説明することで発達して来ている事もあり、まだ起こっていない事を予測することは、まだまだ不得手だといえるでしょう。
何十年にもわたって「熱帯海洋上の風」を予測するなんていうレベルではないのです。
気になる点
上図には、もう一点気になる点があります。
青線で、「温室効果ガスの増加を考慮しないシミュレーション」の結果が示されています。
これを見ると、平均気温は横ばいどころか、低下しているように見えます。
「温室効果ガスの増加を考慮しない」という事ですから、二酸化炭素などが増えない、即ち最近の言い方で言えば「カーボンフリー」の条件では、この期間はむしろ寒冷化していたかもしれないのです。
これまで本ブログの記事で繰り返し見てきたように、気候の寒冷化は、多くの場合社会システムに与える影響が大きいです。
これから考えても、温暖化一点張りでいいのかなと思うのです。
だからと言って、温室効果ガスを好き放題出し続けてもいいわけではなさそうですけどね。
何事も程度問題という事です。
ちなみに、私の推しは、
です。
ところで、ほんの数日間ネットに繋げられなくなったのですが、あんなに困るとは思いませんでした。ネットを利用するのも程度問題という事ですね。
ではでは