箸の使い方矯正法?(私は矯正された)に関する話です。
両手で箸を
私、特技という程の事では無いのですが、両手で箸を使う事が出来ます。
会食の席などで、初めての人には、話のネタとして使えるので重宝しています。
「利き手をケガしても、食べられますね。」というような反応に対して、「それよりも、両手に箸を持つことで、人より倍の速さで食べられるんですよ。」というのが定番の落ちです。
それはそれとして、両手で箸を使うようになったのは、高校生の時に、「両手で使うと、左右両方の脳を使うことになるので、頭がよくなる」みたいな話があって、ダメ元でやってみたからです。
確か、夏休みの間、食事を左手で食べて覚えたのでした。
まあ、その効果の程については、本当にダメ元に終わったのですが、両手で箸を使うことは出来るようになった訳です。
右手も上手くなった
ただ、頭は良くはならなかったのですが、明らかに良くなったものが有りました。
それは、利き手の右手での箸の使い方です。
左手で練習するまでは、利き手の右手での箸の使い方は、気が付くと箸がクロスしてしまっているという使い方でした。
ネットで調べてみると、「バッテン箸」と言うようです。
左手で箸を使おうとすると、最初は右手と同じように使う事すら出来ず、持ち方すらおぼつかない事になります。
つまり、持つところから、ワンステップ毎に、考えながらやらなければいけない訳です。
さすがに、クロスするのは正しい使い方では無いと分かっていたので、図書館で正しい使い方の書いてある本を借りて来て(まだネットなどというものは無かったのです)、見ながら練習しました。
そうやって、夏休みの間に、大豆をつまんだり、ソバをすすったり、ほぼ支障の無いまでになりました。
この間、早く左手で出来るようにと、右手は使っていませんでした。
そして、左手が使えるようになって、久しぶりに右手を使うと、不思議なことに、右手も正しい使い方になっていたのです。
手続き記憶の上書き
この現象に関する一応の解釈はこうです。
箸を使う時には、いちいちどう使うかを考えることなく、無意識の内に行うと思います。
これは、「自転車の乗り方」や「泳ぎ方」のような、「手続き記憶」と呼ばれているものと同じだと考えられます。
いわゆる「体が覚えている」というやつです。
始めて、左手で箸を使おうとすると、上に書いたように、意識的に考えながらやることになります。
そのことに拠り、箸を使うという「手続き記憶」が上書きされたと考えます。
そのため、右手での使い方も上手くなったという訳です。
多少疑問はあるが
ただし、これだけだと、少し疑問が残るんですよね。
この考え方だと、左手の練習をする前の右手だけ使っていた状態でも、左手も「バッテン箸」の使い方で使えないといけないことになります。
実際には、もうチョット複雑な仕組みがあるような気がするんですが、これ以上は何とも言えません。
とは言え、左手で覚えたものが右手にも反映されたことは確かです(例としては、私一人しかいませんが)。
両手で使えるようになるというおまけもついてくるので、矯正法として面白いんじゃないかと思うのですが。
この方法論は、他にも利き手でやる事の矯正に使えそうな気がしてきました。
とりあえず、思いつくのが、字を書くことなんですが、どんなものでしょう。
ではでは