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藤井七段の強さの秘密について考えてみた(1)

 藤井七段の強さの秘密について考えてみた話(1)です。

 

 

それにしても藤井七段は強い

 いやあ、強いですね、このままだと藤井七段と呼ぶのも今の内で、藤井2冠と呼ぶことになりそうな勢いです。

驚くべきは、まだ17歳なんですよね。
大体、七段なんていうのは、普通の感覚で、いい年の大人がなるもので、17歳でなるものでは無いですよね。

とは言っても、一応、駒の動かし方だけは知っているといったレベルの、ほぼほぼ素人の私には、棋譜の内容が分かる訳でもないので、横目で見ているといった状況でした。

それでも、さすがにこの人気なので、TVやネットで、ニュースや解説などの様々な情報が流れて来るのを、見聞きすることになります。
そうこうしているうちに、これが強さの秘密の一端ではないかというものを思いつきました。

今回は、先ず話の流れとして、藤井七段の凄いところについて、取り上げたいと思います。

幼少期のエピソード

 勝負事や芸事の世界で、とびぬけた人物が出て来た場合に、往々にして、幼少期から凄いという事が多いわけですが、藤井七段も御多分に漏れず、エピソードには事欠きません。

先ず、5歳で将棋教室に入会した際に渡された、500ページ近い厚さの定跡本を1年で理解、記憶してしまったというものが有ります。
まだ読み書きが出来ないので、符号を頼りに読んだようです。
読み書きより先に、定跡を覚えてしまった訳です。

詰将棋でも恐るべき才能を発揮しました。
プロ棋士も参加する詰将棋解答選手権に、8歳から参加し、小学六年にして優勝してしまいました。
なお、その後昨年まで、5連覇をしています。
詰将棋に関しては、小学六年にして、プロ棋士を凌駕していたことになります。

その強さは、出場したプロ棋士をして、「信じられない。次元が違う。」と言わしめる程のようです。

神の一手には2種類ある

 その彼が、プロになってから、プロ棋士も驚くような指し手を見せるようになり、「神の一手」とか「藤井マジック」とか呼ばれるようになります。

それも、神の一手にしては、多過ぎるんじゃないかというような頻度で出て来るのが、凄いところな訳ですが、数が揃った事で、神の一手にも違いがある事が、なんとなく分かってきました。

彼の、いわゆる神の一手に対する、プロ棋士の反応が、2種類あるように思うんですよね。

一つ目は、その手が打たれた瞬間には、その意味がよく分からずに、後々、手が進んだ時に、ああそうだったのかとなるものです。

例としては、里見女流名人との対局が挙げられます。

この時には、途中で藤井七段が打った手の意味が、その瞬間には、解説者にもよく分からず、局面が進んだ時点で、その20手後の為の布石だったという事が分かり、驚くといった状況だったようです。

二つ目は、打たれた瞬間に、その内容に驚くものです。

その駒を、ここで使うのか、といったものになります。

具体的には、最近の対局で言うと、棋聖戦の第2局で打たれた、「5四金」と「3一銀」のような手です。

一応、あまり良く分からないなりに、受け売りで説明しますと。
「5四金」に関しては、守備で使うべき「金」で攻め上がるのが、普通あり得ないという事のようです。
また、「3一銀」については、逆に攻めで使う「銀」を、守りに使ってしまうのは、普通は筋が悪いと考える、という事のようです。

加えて、具体例は挙げませんが、「金、銀、飛車、角」の比較的重要な駒で、突き捨て、見殺しとも思えるような指し方をする事も、少なからず見られるようです。

この辺りの手が、プロ棋士からすると、普通考えない駒の使い方という事で、見た瞬間に驚いてしまうようです。


 このような様々な凄さを、天才の一言で片付けてしまうと、それで終わってしまうので、次回で、秘密の一端について、考えてみたいと思います。


ではでは