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藤井七段の強さの秘密について考えてみた話(4)

 藤井七段の強さの秘密について考えてみた話(4)です

 

 

研究対象としての将棋AI

 将棋AIに関しては、トッププロと同等もしくはそれ以上のレベルに達したことに拠り、若手のプロ棋士を中心にして、対戦相手としてではなく、研究対象として取り入れられるようになって来たようです。

藤井七段も、御多分に漏れず、かなり積極的に取り入れていることが知られています。

それどころか、結構コンピューターそのものに関しても、造詣が深くて、過去に、興味のあるCPUに言及して、話題になった事も有りました。
いやあ、なんともはや、多才です。

勿論、将棋AIを取り入れたからといって、強くなるほど簡単なものでもない訳です。
それは、将棋AIを取り入れた若手が、全て躍進しているわけでもないことを見れば明らかです。

藤井七段に関してはどうでしょうか。
その活躍に、将棋AIは関係しているのでしょうか。

藤井七段との関係

 研究対象ということで、将棋AIが指すトップレベルの手筋を、研究していくという事になるかと思います。

藤井七段も、当然そのようにしているはずです。

しかし、彼の場合、それに加えて、もう一つの研究の方法が、それも、他のプロ棋士の多くとは違った方法が、あると思うのです。

それは、前回までの記事で考えてきた、彼の強さの秘密ともいうべき、従来の常識にとらわれない局面の判断から繰り出される、いわゆる神の一手を、前もって、試してみることが出来るという事です。

神の一手に対する、トップレベルの反応と、その後の手筋を事前に確認できるわけです。

その成果の一端が、棋聖戦の第2局で打たれた、「5四金」だったのではないでしょうか。

これに関しては、藤井七段も対局後のインタビューで、「5四金はやってみたい手だった」という趣旨の発言をしたようで、結構いい線行っているのではないかと思うのですが。

ラスボス

 ところで、将棋AIには、「AlphaZero」というラスボスがいます。

これは、将棋のルールだけを与えた上で、「AlphaZero」同士で対戦を繰り返すことで、「AlphaZero」自身に戦い方を導き出させるというもので、これまでの将棋AIとも藤井七段とも、全く異なったアプローチをとったものです。

一日以内の自己対戦だけで、と言っても数百万回?!の対戦だそうですが、その時点で最強と考えられていた将棋AIに勝ってしまうほどの強さになるようです。
今のところ、最強と言っていいでしょう。

しかも、「AlphaZero」は、チェス、囲碁に関しても、同じ方法で、向かうところ敵なしの状態で、将棋AIという範疇を越えてしまっています。

これを研究対象にしたら、従来の将棋AIとも、藤井七段とも違った、バックボ-ンを持つことが出来ることになります。
ひょっとしたら、勝てるようになるかもしれません。

まあ、その時には、藤井七段も使う事になるでしょうから、面白いことになりそうです。

ただし、市販されていないハードウェアを五千台使ったシステムのようなので、個人で使えるようになるのは、まだしばらくかかりそうです。

研究対象にする前に、ラスボス対藤井七段も、怖いもの見たさで、見てみたい気もします。


 ラスボスまで引っ張り出しましたが、やはりしばらくは、藤井時代になるのかもしれない、というのをとりあえずの最終結論としたいと思います。


ではでは


追伸:書き上げて、投稿しようとしたら、藤井棋聖爆誕していました。何ともはや。

 

 

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