非常事態宣言の効果につて考えてみた話です。
日本モデル
非常事態宣言が、全国で解除されることになりました。
安倍首相による表明のための記者会見で、次のような趣旨の発言が有りました。
「罰則を伴う強制的な外出規制などを実施できない日本ならではのやり方で、わずか1か月半で、今回の流行をほぼ収束させることができ、『日本モデル』の力を示した。」
強制力を伴わない、「接触の8割減」を目指した自粛に拠って、収束に至ったという訳です。
あるかもしれない第2波に対する準備としても、いいタイミングだと思われるので、その効果について、確認してみましょう。
新規感染者数
PCR検査が少なすぎるので、正確な感染者数を表していないといった話も有りますが、それを言い出したら、常に無いものねだりになってしまうので、ここでは、新規感染者数で考えてみたいと思います。
テレビ等でもよく見ますが、次のグラフが、全国の新規感染者数の推移になります。
引用元:特設サイト 新型コロナウイルス 感染者数データ|NHK
チョット、個別の日付が分かり難くて申し訳ないですが、ピークは4月11日の720人であり、グラフ中にもある様に、最初に7都府県に緊急事態宣言が出された4日後になります。
ところで、良くテレビなどで解説されていて耳タコになった感も有りますが、ある日の新規感染者数は、約2週間前の感染の結果を示していると考えられる訳ですから、4月11日の新規感染者数は、3月27日頃の状況を示していることになります。
という事は、感染は、3月27日頃にピークを迎えていたことになる訳です。
緊急事態宣言の効果
ところで、3月27日がピークだったという事は、4月7日から始まった、緊急事態宣言とは関係なく増減しているという事になりそうです。
最初の4月7日の2週間後の4月21日以降、全国に拡大された4月16日の2週間後の4月30日以降、いずれも急激に感染者数が減っているようには見えません。
ピークの4月11日から、ほぼ一貫して右肩下がりの傾向を示していると言えると思います。
今後あるかもしれないと考えられている第2波までに、何が増減に影響していたのか検討を早急に行い、次回は何を対策として行うのか、考えておくべきでしょう。
今回の結果をもとに、第2波が来た時に、もう一度同じ事を行うのは、意味ないとは言いませんが、理解を得難いと思うんですよね。
明らかに、非常事態宣言は、今回の感染者数の増減には影響が無かったという事ですからね。
加えて、あれだけ騒がれた「接触の8割減」に関しては、何だったのか、ぜひ調べてほしいです。
ではでは