英語と国際補助語について考えた話の続編です。
前回の話
前回の記事で、英語をベースに、英語よりも習得の容易な国際補助語を作れば、英語が使える人にも取り組み易く、普及する可能性が高くなるのではないかと言う話をしました。
その中で、英語をベースにどう変更するかについて、主に修正すべき点として、1.語彙と、2.発音について考えてみました
今回は、3点目として文法を考えてみたいと思います。
前回の記事で、以下のような点が英語の習得を、難しくしているのではないかと書きました。
3.文法
語順が固定されている(日本語などから見ると、異なる)。
単数、複数。
動詞の変化。
冠詞。
この中で、先ずは、最も習得を難しくしていると思われる(あくまでも日本人から見てですが)、語順の問題を考えてみます。
注:以下の話では、前回に考えた、発音と綴りの一致を取り入れると、話がややこしくなるので、通常の英語表記で話を進めます。
語順が固定されている
例えば、
私は、彼に私の本をあげました。
は、
I gave him my book.
ですが、
私は、私の本を彼にあげました。
と言えても、
I gave my book him.
と言うと、意味が変わってしまいます。
これを、どんな語順でも良いという事にします。
と言っても、そのままでは、上の例のように、意味が違ってしまいます。
そこで、文法用の記号をそのまま文に入れてしまう事にします。
具体的には、主語:S、述語:V、直接目的語:D(DO)、間接目的語:O(IO)とします。
そうすると、例文は、
S I V gave O him D my book.
となりますし、
S I V gave D my book O him.
でも意味が変わらないことになります。
また、もっと語順を変えても意味は通ります。
S I O him D my book V gave.
という、日本語と同じ語順でも大丈夫です。
あと、補語:C、修飾語:Mとします。
こうすることに拠り、母語がどんな語順をとるものであっても、母語と同じような感覚で文を組み立てればいいことになります。
日本語から見ると、助詞を前に出したような感じになる訳です。
冗長になるのは明らかですが、そこは意思の疎通を優先することにします。
代名詞の格変化
これに伴って、代名詞の格変化も無くします。
所有格に関しては、名詞も含めて、全て’sにします。
例えば、上の文は
S I V gave O he D I's book.
とするわけです。
語順のみで、予想外に長くなってしまいました。
文法の残りは、再び稿を改めることにします。
ではでは