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続・土偶とは何だったのか

前回に続き、土偶について考えた話です。

 

 

モデルが有った

 前回の記事は、土偶は祭祀を行う人物をモデルにとしたものではないかという話でした。

 

yokositu.hatenablog.com

 

祭祀の際に、神のような超自然的な存在に扮し、そのものとなった姿形を写し取ったのではないかと考えました。

そうすることで、祭祀の時だけではなく、常に身近に置くことが出来るという訳です。

我々にとっての、お札や、お守りのようなものだったかもしれません。

今日の記事は、このように考える事で、土偶に関する様々なことを説明出来るのではないかという話になります。

 

f:id:t_arata:20220206215631j:plain引用元:土偶 | 新美術情報2017

 

人間?、女性?、男性?

 先ず、人型の形状について考えて見たいと思います。

祭祀を行った人物を写し取ったと考えるわけなので、土偶は人間を模ったものになります。

ではよく言われるように、女性をデフォルメしたという点についてはどうでしょうか。

これは、祭祀を行っていたのが女性で有ったという事を示しているという事でしょう。

さらに、男性をデフォルメしたものも有るように見えるのは、祭祀を行っていたのが女性だけでなく、男性の場合も有ったという事になります。

不思議な形状の意味

 次に、宇宙人にも見える、頭部を始めとした不思議とも言える形状については、勿論祭祀を行う時にそういった仮面や扮装をしていたのを反映していると考えます。
これは、現在の各地の祭りにおける多様性を考えれば、様々な形態がある事もうなずけそうです。

その中に、植物や貝に似たものが有っても、それ程おかしい事では無いでしょう。
もっとも、どうしてその形になったかについては、統一した説明は困難でしょう。
基となった各祭祀の在り方は、その意味するところも含めて、それぞれの地域、時期により、別個に様々な経緯を経て作り出されたものだと考えられるからです。

同様に、何のための物だったかについても、単一の理由で解釈するのは難しそうです。
現在でも、お札やお守りに様々な目的が有る様に、土偶にも様々な意味、目的が有ったのだと思います。

一部の土偶で、分布範囲や時期が連続しており、形態が次第に変化していくように見えるものが有りますが、これも一定の地域で祭祀の有り方が変化した事によると考える事が出来そうです。

なぜ壊されているのか

 最後に、土偶の特徴として、遺跡から発見される時に破損していることが多い事が挙げられます。
更に、ゴミ捨て場のようなところから発見されることも非常に多いようです。

上でも書いたように、土偶はお札やお守りのようなものだった訳です。

現在でも、お札やお守りなどはゴミとしてそのまま捨てるのは、なんとなく気持ちが悪いですよね。

何らかの理由で廃棄する事になった時には、そのままの形ではなく、壊すことにより単なる物に戻した上で廃棄したということでは無いでしょうか。

これが、一部を明らかに壊された形で、土偶が発見されることが多い理由でしょう。


 祭祀の中には、宇宙人との邂逅がその始まりだったものがある、という事は無いですかね。


ではでは