囲碁と将棋について考えた話(全体像全体編)です
全体像まとめ
前回まで5回に渡って、囲碁の全体像をどう捉えるか、それを踏まえて何を学ぶべきかという話を書いて来ました。
そこで今回はまとめというか、こうやって勉強していこうかな、できたらいいな、やりたいなというものになります。
尚、今回のシリーズでは、将棋に絡めて囲碁を考える形で考えて来ましたので、将棋の場合についても考えてみます。
序盤
大前提として、「布石」を一つに固定します。
「布石」を初期配置込みの打ち方と捉えて決め打ちすることにより、「どこから打って良いのか分からない」問題を回避します。
さらに、一つに固定することにより、初期に必要な勉強量が限定されると期待されます。
基本的には、一つに固定した「布石」の方針に基づく理想的な形にするために、必要な「定石」を勉強します。
次に、それを核にして、関係する「定石」に広げていきます。
今のところ、個人的には「布石」として「三連星」で行こうかなと思っています。
「黒の三連星」ですから、「白い悪魔」が来てもそこそこ戦えるのでは無いかと。
固定した「布石」の方針に沿った形が出来上がったところまでが序盤という事になります。
将棋では、「戦法」を一つ決めて、それに関わる「定跡」を学ぶということに相当します。
中盤
序盤に続く中盤では、固定した「布石」の方針に従って作り上げた形を基に、その方針に沿って、相手の陣地を減らし、自分の陣地を減らされないように、攻めと守りを行う事になります。
ところで、残念ながら中盤には、序盤の布石や定石と言ったものに相当する、定型化された手順のようなものは有りません。
それでも、局地的な戦い方については、その共通点を抜き出して、パターン化とまではいかないまでも、大まかな考え方のようなものは作られています。
「模様の消し」、「荒らし」、「打ち込み」といったものになります。
これらの方法論を勉強し、それを使って攻守を行います。
これ以上攻めたり守ったりするところが無くなった時点が、中盤の終わりとなります
同様の理由で、将棋においても、局地戦に対する考え方が、「飛車先の攻め」、「端攻め」、「囲い崩し」のような形で作られており、それについて学んでいくという事になります。
終盤
お互いの地が決まった時点から終盤に入ることになります。
その終盤では、各々の地の間ん境界線を確定していくことになります。
これを、「ヨセ」と呼びます。
終盤では「ヨセ」を学ぶことが中心となります。
将棋では、どこからが終盤かは難しい所が有りますが、テクニックとしては、相手玉を詰めに向かって追い詰めて行く考え方(大まかに「寄せ」と呼ばれている)を学ぶ事になります。
全体を支えるもの
ここまで、序盤、中盤、終盤と学ぶべきことを見て来ましたが、それらはほぼ考え方を学ぶといった側面が基本になる様に見えます。
当然、考え方に基づいた打ち方も出て来るのですが、その内容を眺めていると、その全てを支えているテクニックが有る事に気付きます。
それが、「詰碁」と「手筋」になります。
これらのテクニックと考え方が、全てのベースになるという事で、最優先の課題になります。
この辺りが、囲碁の上達法として「詰碁」が良く挙げられる原因なのでしょう。
将棋では、同じように全てのベースのテクニックと考え方として、似たようなものとしての「詰将棋」「手筋」というものがあり、これらを最優先で学んでいくことになります。
こう見て来ると、囲碁と将棋という、一見するとあまり似ていないものに対するアプローチの仕方が、意外と似たものになっているのが興味深いです。
さあ、私の考える囲碁と将棋の学び方の方針は出来ました。後はやるだけです。
そこがいつも最大の問題なのですが。
ではでは