前の話で、天才に丸投げした、ダークマターについてもう少し考えた話です。
ニュートン力学と相対性理論
水星の軌道のズレが、ニュートン力学では説明できず、相対性理論により解決された結果、バルカンの存在は否定されました。
ここで、誤解してはいけないのが、ニュートン力学が相対性理論によって否定された訳ではないという事です。
両者の関係は、ニュートン力学を、特殊な条件下にも適合するように拡張したのが、相対性理論という感じになります。
その条件は、ざっくり言えば、星のような大きな質量と光のような高速度です。
逆に言うと、我々の日常世界程度の質量と速度の下では、特殊な質量と速度によって生じる影響が無視できるほどになり、ニュートン力学に一致するとも言えます。
バルカンとダークマターの条件
バルカンの場合、水星が太陽という大質量の近くを回っていることによる影響が表れた、と考えることができます。
では、ダークマターに関してはどうでしょうか。
事の発端は、アンドロメダ銀河が、あり得ない速さで回転をしていることでした。
という事は、速度が問題でしょうか。
ですが、相対性理論では、質量と速度に関しては、その影響を考慮しているわけで、問題とはならないはずです。
私が考えるダークマターにおける条件は、距離です。
距離とスケーラビリティ
ここで問題にしている距離は、アンドロメダ銀河までの距離ではなく、約10万光年と考えられている、半径方向の距離です。
これまでの理論では、引力は、距離の2乗に反比例すると考えてきたものを、距離が非日常的なほどに大きくなると、異なった影響を生じると考えるわけです。
もちろん、アンドロメダ銀河までの約250万光年の距離も、同様に影響を生じていることになるので、銀河同士の運動にも影響を与えていることも考えられます。
どうしてそうなるのかの理論的な部分は、やはり21世紀を代表する天才にお任せするとして、さらに想像を逞しくしたいと思います。
一般に、理論はスケーラビリティがあるはずなので、非日常的な近距離になっても成り立つことが期待されます。
つまり、量子的な距離においてもです。
という事は、ひょっとして、量子と重力を統一できるという事はないですかね。
結局、天才に投げて、さらに大風呂敷を広げるという話でした。
ではでは