我々ヒトが獲得した、知能に関しての話です。
始まりは直立二足歩行
最初に、Wikipediaの項目「ヒト」からの引用を、読んでみてください。
直立二足歩行によって、ヒトは体躯に対して際立って大きな頭部を支える事が可能になった。結果、大脳の発達をもたらし、極めて高い知能を得た。加えて上肢が自由になった事により、道具の製作・使用を行うようになり、身ぶり言語と発声・発音言語の発達が起き、文化活動が可能となった
引用元:ヒト - Wikipedia
これ、よく聞く話ですよね、直立二足歩行をすることになったことが、全ての始まりだったというものです。
その後、脳が大きくなり、空いた前肢で道具を利用し、言語を操るようになったという訳です。
それを基にした、次のような図をよく見ると思います。
引用元:【第83回】今、人類学がおもしろい! サルからヒトへ、そして現在もなお進化し続ける人類の謎|シュトゥットガルト通信|川口マーン惠美|cakes(ケイクス)
恐竜も直立二足歩行
直立二足歩行と言えば、恐竜もそうですよね。
しかもヒトが直立二足歩行を始めたのが、約700万年前とされているのに対して、恐竜の歴史は1億数千万年にも及びます。
もし、直立二足歩行することにより、知能を獲得することが出来るのならば、恐竜も文明を発達させていなければなりませんよね。
いやいや、実は、今でも地底に恐竜人として生き残っている、というのは、耳の無い猫型ロボットの存在する平行世界の話で、この世界ではそんなものは発見されていません。
ヒトと恐竜の違いは
以前の記事で、恐竜は木の上で生まれたのではないか、と書きました。
ヒトも木の上で直立二足歩行を獲得した、というのは十分にあり得ることだと思います。
同じ様に木の上で直立二足歩行を獲得した恐竜とヒトが、その後違った道を歩んだのは、地上に降りた時の条件の違いによるのではないか、というのが私の仮説です。
最近の説では、ヒトは、約260万年前から始まった氷河期により、北アフリカの熱帯雨林が草原に置き換わる過程で、地上に降りることを余儀なくされたと考えられています。
樹上生活に適応したヒトには、存亡の危機だったと考えられます。
この、形質の変化による進化では対応できない、急激な環境の変化による存亡の危機に、道具を利用することにより適応したのではないでしょうか。
ヒトは、存亡の危機に瀕したときに、たまたま直立二足歩行を獲得しており、前肢が利用できる状態にあった事で、知能を獲得することになった訳です。
それに対して、恐竜は、鳥盤類、竜脚類、獣脚類の3類が別々に地上に降りたと考えられます。
これは、降りることを余儀なくされたわけではなく、生存可能な環境に進出した結果のように思われます。
加えて、地上で巨大化したことや、広範囲な生息域を見ても分かるように、その存続期間を通じて、滅亡に瀕するような過酷な環境変化には直面せずに済んだと考えられます。
恐竜には、道具を使う必要は無かった訳です。
恐竜の絶滅が、隕石衝突による短時間の出来事ではなく、氷河期によるような比較的時間の掛かるものであったなら、地上は恐竜人のものだったかもしれません。
ヒトについては、滅亡の寸前までいった時に、黒い直方体の物体に触れることによって道具を使う事を覚えた、という可能性が無いわけではないですけどね。
ではでは