なぜ年を取ると一年が短くなったように感じるのか考えた話です。
ジャネーの法則
年を取ると一年が短くなったように感じるようになるとよく言われます。
個人的にも、最近は師走の頃になると、もう一年かとビックリするようになってしまいました。
こういった事象を説明するものとして、ジャネーの法則というものが有ります。
ジャネーの法則と聞いても、あまりピンとこないかもしれませんが、内容的にはそれほど難しいものではありません。
簡単に言えば、人生のある年齢におけるその人の感じる時間の長さは、年齢に反比例するというものです。
例えば、50歳の人にとって1年の長さはその人生の50分の1ですが、5歳の人にとっては5分の1になります。
従って、50歳の人にとっての10年間は5歳の人にとっての1年間に当たるという事になります。
よって、50歳の人には一年が五歳の時の10分の一ほどの長さに感じるので、あっという間に一年が過ぎてしまうという訳です。
もっともらしいが
聞いた瞬間はなるほどと納得しそうになるのですが、よく考えるとおかしな点のある事に気が付きます。
一番分かり易いのは、日常の時間の感じ方は、年齢とは関係がなさそうだという点です。
ジャネーの法則では、年齢が高くなるにつれて感じる時間の長さが等しく短くならなければなりませんが、明らかにそうではなさそうです。
例えば、筋トレを行っている時の一分とテレビを見ている時の一分の感じ方は、明らかに違いますよね。
加えて、単純にジャネーの法則のように、全ての人が同じように一年の長さを感じているという、客観的なデータがあるという話も聞いたことが有りません。
チコちゃんによると
年を取ると一年が短くなったように感じるのは、チコちゃんによると「人生に
トキメキがなくなったから」なのだそうです。
子供の頃は初めて体験することが多く、そのたびにトキメキを感じるから時間
が長く感じられる。大人になると、生活の中にトキメキを感じることが少なくな
り、時間が短く感じられるとのことでした。
なるほどと思いますが、トキメキが表しているものが今一つ分かったような分からないような感じで、スッキリしません。
時間の感じ方は心がどのくらい動いているかが重要だという説明も有りました。
この事を指してトキメキと呼んでいるようです。
とは言っても、感動などの喜怒哀楽とも違うようです。
オリンピックやワールドカップで沢山感動した年も、それ程一年が長かった感じはしませんし。
では何なのか
では、どう考えれば良いのでしょうか。
上の説明の中の、「子供の頃は初めて体験することが多く」という所に注目してみます。
これにトキメクというのを、生きていくために重要な経験を記憶する事だと考えます。
大人になってこの経験が蓄積されると、日常の多くの事柄は、蓄積された経験を利用することで対処出来るようになります。
逆に言うと、新たな経験を記憶することが少なくなると考えられます。
一年を振り返って、この新たな経験を記憶した回数と、感じる時間の長さが比例するという事なのではないでしょうか。
感動も大きく心は動きますが、生きていくために重要だという訳では無いので、感じる時間の長さとは関係ないという事になります。
記憶に残るような事を多くすると一年が長くなるという事になるでしょうか。
ではでは