本屋について考えた話です
本屋よりネット
仕事をしている頃は、通勤経路の大手の書店に帰宅途中に寄るというのが、本を入手する主な手段でした。
ところが、リタイアすると、交通機関に乗ってまで本を買いには行かないので、用事のついでに寄ることになりがちです。
その用事も、そうそうある訳でもなく、畢竟大きな書店からは足が遠のいてしまいました。
一方では、いわゆる町の本屋さんも、どんどん減っているという現実があります。
私の周辺でも、自転車で行ける範囲で考えても、覚えている限りで書店6軒と古本屋1軒がなくなっていたりします。
という訳で、書籍に関しては、どうしてもネット書店で注文するという事になってしまっています。
ネット書店の不満点
ネット書店は、店頭に無ければ注文するしかない実店舗と違って、絶版になっていない限りかなりの確率で入手可能ですし、電子書籍、古本まで範囲を広げればほぼほぼ欲しいと思ったものは入手が可能です。
注文すれば、電子書籍はその場で、書籍形態のものも早ければ翌日、遅くても数日程で入手出来、便利な事この上ないです。
おかげで、仕事をしている頃よりも、時間が有り余っているという事も有って、読書量は増えています。
そんな便利なネット書店なのですが、以前から不満に思っていることが有ります。
それは、書籍の表示形態が表表紙のみで、背表紙の表示がない点です。
表表紙ばかりでは疲れる
確かに、欲しい本が有って探している時には、表表紙が表示されれば事は足ります。
しかしいつもほしい本が有る訳ではなく、何か面白そうなものはないかなという事も少なからずある訳です。
同じ事は、実店舗でもあるのですが、そんな時には棚にずらっと並んだ背表紙を眺めて探したりしますよね。
好みのジャンルでは、背表紙をざっと眺めるだけで、新刊や面白そうなのが目に飛び込んでくるのを経験した人も多いと思います。
あまりそれまで興味のなかった分野でも、妙に気になる背表紙が見つかったこともあると思います。
それに対してネット書店では、画面上に表示されるいくつかの表表紙をスクロールしながらチェックしていくことになります。
これがなかなか疲れるのです。
表表紙という情報量の多いものを処理するのが原因かもしれません。
メタバースならば
そういう訳で、以前からネット書店も背表紙での表示をしてくれないかなと思っていたのですが、残念ながらそういう気配はありません。
背表紙の画像データも作るというのが面倒なのでしょうか。
そんな中で、最近期待しているのがメタバースです。
ゲームのキャラクターのようなものになって、仮想空間で様々な事を行おうというものです。
同じような考え方は以前からありましたが、VR技術などの進歩により、よりリアルに近い形で行えるようになったという事のようです。
一部の百貨店などが仮想空間内の店舗を作るなどし始めています。
書店という形態が、このメタバース内の店舗に非常に親和性が高いのでは無いかと思うのです。
ネットへの親和性が高い事は言うまでも無いでしょう。
あとは、上にも書いたように、実店舗でなんとなく本を探す時の感じを再現できればいいわけです。
これは、メタバース向きと言っていいのではないでしょうか。
メタバース内の店舗に入ると、実店舗と同じように本が並んでいるのです。
勿論、背表紙が並んでいるだけではなく、平積みも有ります。
それを、実店舗と同じ様に見て回る形でもいいですし、背表紙の列の方が目の前を流れて行っても良いわけです。
もちろん、手に取って開くことも出来ます。
なかなかいいと思うのですが。
ところで、書籍を購入したら、その電子版も付いてくるという形にはなりませんかね。
ではでは