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釈迦、孔子、そしてソクラテス

釈迦、孔子ソクラテスについて考えた話です。

 

 

釈迦と孔子は同時代

 中国の三大宗教と言われる仏教、儒教道教は、様々な悩みに対して人間自らの行いで解決していこうというものでした。

 

yokositu.hatenablog.com

 

そのなかでも、特に仏教と儒教には、神などの超越的なものの存在を考えないという特徴がありました。

ところで、その仏教と儒教には、それ以外にも興味深い点があります。

それは、仏教の開祖釈迦と、儒教の始祖孔子が同じ頃に活動をしていたという事です。

孔子の生没年は、紀元前551年 - 紀元前479年です。

一方釈迦については諸説あるようですが、日本も含まれる北伝仏教では、紀元前565年 - 紀元前486年という事になっています。

説によっては前後するのですが、ほぼ同じ頃にそれぞれの考えを生み出したと言っていいでしょう。

西洋ではソクラテス

 さてこうなると西洋も気になるところです。

そう考えて同時期の西洋を見て見ると、西洋哲学の基となるギリシャ哲学が興っていることが目に付きます。

その代表とも言える人物が、「哲学の父」や「哲学の祖」とよばれてるソクラテスと言えるでしょう。

彼の生没年は、紀元前470年-紀元前399年です。

同時期に、中国、インド、ギリシャという離れた場所で、別個に超越的なものによらない考え方が生み出されたという事になります。

「枢軸時代」

 こういった興味深い事実は、多くの人に注目をされて来ました。

その代表的なものに、ドイツの哲学者カール・ヤスパースの唱えた「枢軸時代」というのがあります。

「枢軸時代」とは、「世界史の軸となる時代」という意味で、この時期に「人類が精神的に覚醒」したと捉えているようです。

中にはこの時期を称して、「知の爆発」と呼ぶ人もいるようです。

確かに複数の場所で個別に釈迦、孔子アリストテレスが出現した訳ですし、それだけでなく中国の諸子百家を始めとする、その他の数多くの思索家達も登場しています。

なので、これを持って「知の爆発」と呼ぶことは出来るかもしれません。

精神的に覚醒したのか

 しかし、「人類が精神的に覚醒」というのはどうなんでしょうか。

この時代を境に人間がなにか精神的に成長したという感じはしないというのが、正直なところでは無いでしょうか。

それ以前の、例えば古代エジプトの様々な事柄を見ても、今の我々とあまり変わらないと思う事が多いのではないでしょうか。

大体そうであるならば、その他の世界ではどうなんだという話になるじゃないですか。

我々日本人の場合を考えても、紀元前500年頃に精神的に覚醒したというような証拠は見つかっていないようですし、そんな感じもしませんよね。

それでは結局の所、「枢軸時代」というのはどう考えれば良いのでしょうか。


と煽るだけ煽って次回に続きます。


ではでは