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『日本書紀』創られた日本 30 -神代 20-

日本書紀』創られた日本 30 神代についての話 20です。

 

 

神話まとめ

 今回は、これまで見てきた神話についてのまとめです。

日本書紀』は、いわゆる日本神話について書かれた「神代上、下」2巻から始まります。
とは言っても、『日本書紀』が編纂された当時に流布していた神話を集めました、といったものでは決してなく、あくまでも大和政権の正統性を示すために纏められたものだと考えています。

そういった目的でまとめられた日本神話ですが、次のような3つの段階が有ったと考えています。

すなわち、

1.倭の神話
2.『古事記』の神話
3.『日本書紀』の神話

の3段階です。

倭の神話

 先ず、ベースとしての倭の神話が有ったと考えます。

元々の倭の神話は、「天地開闢」から始まり、「国生み」、「神生み」を経て、天を司るアマテラスが生まれ、その子孫が「天孫降臨」により地上に降り倭の祖となった。

その血を引くものが統治の正統性を有している、というものだったのでしょう。

この時点で「天孫降臨」の子孫が統べる倭は、その後に神武東征が有るわけですから、九州を中心とした勢力だったはずです。

そして、その正統性を引き継いだ神武天皇ということで、東征のの正統性を示すものだったと思うのです。

古事記』の神話

 その東征先で、山陰道から畿内にかけてを勢力範囲とする出雲王朝と争うことになります。

その戦いに、畿内の割譲と出雲王朝の王大国主の命を条件に決着をつけたのですが、出雲王朝を滅ぼすまでには至りませんでした。

この結果は、神の子孫による東征という正統性を揺るがすものでした。

そこで、出雲王朝と争いを神話の時代の出来事にし、さらに出雲王朝と大和政権を同根とすることで、正統性を示そうとしました。

そのため、スサノオアマテラスの弟とし倭の神話に取り込み、ヤマタノオロチ退治により出雲王朝の祖としました。
さらに、因幡の白兎の話を取り込むことにより、大国主の正統性を示します。

その出雲王朝の正統性を、「国譲り」という形で継承したしたのです。

これらの出雲王朝絡みの話を、倭の神話に取り込んだものが、『古事記』に収録された神話という事になります。

前提として、『古事記』は『日本書紀』より100年程前に編纂されたと考えています。

日本書紀』の神話

 『古事記』の編纂から100年程経った『日本書紀』編纂の頃になると、大和政権の権力も安定し、出雲王朝の影を考慮する必要は無かったと考えられます。

そのため、『日本書記』の神話からは、出雲王朝に関する話は全て取り除かれることになり、出雲王朝そのものの存在が消されたのです。

出雲王朝の王であったと考えている大国主も、その存在を消され大己貴神とされたのです。

こうして創り上げられたのが、『日本書紀』神代上・下の日本神話なのです。


大国主の別名が大己貴神ではないのです。


ではでは