DNAがプログラムならばCPUは何処にあるのか考えた話3です。
前回の記事
前回の記事は、通常のCPUの動作と比較することで、DNAをプログラムとするとCPUがどこにあるのかを考えた話でした。
その結論は、DNAの情報からタンパク質を生みだす部分がCPUに相当するものであり、我々人間だと兆の単位で数えられる、驚異的ともいえるマルチCPUシステムだというものでした。
この結論で、タイトルの「CPUは何処にあるのか」については、一定の結論が出た形になりました。
今回は、もしそうならば新たな謎が出て来るという話になります。
コンピューター
前回の話では、CPUの行うフェッチ 、デコード 、実行 の三ステップとDNAからタンパク質とを作り出す過程が似ている事から、この工程がCPUに相当すると考えました。
そしてそのCPUの3ステップで行われる内容の本質は「算術演算」、「論理演算」の計算だという事でした。
しかしさすがにこれだけでは、ひたすら計算をするだけの機械になってしまいます。
実際にはその周辺に様々な機構を追加してコンピューターとして作られている訳です。
計算以外の機能
一般的に、CPUがプログラムを実行するときには、その先頭から順番にフェッチ 、デコード 、実行 の三ステップを繰り返していきます。
そのプログラムがゲームだとすると、結果として最初にステージとマリオが表示されたりするわけです。
このままでは、なにも始まりません。
ここで、ユーザーがスティックやボタンを操作することで、マリオが走ったり跳んだりします。
そして、溝を飛び越えられないと、落ちて死んでしまうことになったりします。
これらの動作は、ユーザーのスティックやボタンの操作によって、CPUが実行するプログラムの位置が変化することで実現されています。
マリオが走ったり、跳んだりするプログラムや、溝を飛び越えたか調べるプログラムが書かれているわけです。
生物で考えると
生物で考えると、これらの様々な部分的なプログラムに相当するのが遺伝子という事になります。
という事なのですが、そうなるとユーザーによるスティックやボタンの操作に相当するものは何なのでしょう。
それが新たな謎なのです。
それぞれの遺伝子からタンパク質が造られるというのは分かるのですが、どの遺伝子から作り出すのかを、どうやってコントロールしているのかが分からないのです。
これまでの記事で、DNAで遺伝子が存在する全体の2%の部分に対して、ガラクタと考えられてきた残り98%の部分にプログラム本体が有るのではないかと考えてきました。
スティックやボタンの操作に相当するものと、それらからのフィードバックがどうやって98%の部分に伝えられるのか。
そして98%の部分がどうやってタンパク質の作成をコントロールしているのか。
98%の部分となんらかの相互作用をしているものに答えが有るような気がするのですが。(最先端の研究を追っているわけでは無いので、実は発見されているのかもしれませんが。)
今回は、とにかく分からないという話でした。
ではでは