英語を学ぶときのストーリーについて考えてみたら、違う結論になった話です。
英語もストーリーを
以前の記事で、いろんな分野を理解するのに、ストーリーを考えて、それを基に広げていくと、何かと良いんでは無いかという考えを書きました。
それならば、私の趣味の英語もそれで行けるのではないかと考えたわけです。
上記の記事の中でも書いた、「個別の内容として覚えているだけで、相互につながっていることは少ない」という状況は、英語の中でも特に英文法で顕著に見られます。
五文型を筆頭に、関係代名詞、関係副詞、to不定詞、動名詞などなど、名称としてのみならず内容もそれなりに知っているつもりでも、それが英語のどこにどうはまり込むかが、漠然としているのです。
ならば、これらの概念の幹となるストーリーを作って、そこにどうつながっているかを考えていけば良いんじゃないかと思ったわけです。
やはり五文型辺りがとっかかりとして適当では無いかと考えて、ああでもないこうでもないと、色々とこね繰り回してみたんですが、あまりいい案が浮かんでこないのです。
東京外国語大学言語モジュール
そこで藁をもつかむ思いで、というほど真剣に考えていたわけでは無いですが、何かヒントでもつかめないかと思って、以前に紹介した事も有る東京外国語大学言語モジュールを覗いてみました。
英語だけでなく、他の言語の文法も覗いてみたらなにか思いつかないかなと考えたのです。
ところが、最初に見た英語の文法にヒントが有りました。
当該の文法モジュール内の「入門コース」の内容は以下のようになっていました。
どうでしょうか、複数形、名詞、形容詞以外には、文法用語は出て来ません。
これは、「入門コース」だからという訳では無く、「全体コース」という上位のステップも同じ形式となっています。
これを見て、文法をストーリーまで作って覚える必要はないのではないかと思ったのです。
日本語から考える
答えは簡単で、日本語をベースにして考えれば良いのでは無いかというものです。
日本語はすでにマスターしている訳なので、それを英語にするにはどうするかという観点で、英文法を取り込んでいけばいいのではないかという事です。
文法用語を記憶のためのフックとして覚えるから、どう使ったらいいかがよく分からないという事になるのではないかと思うのです。
逆に考えて、自分がしゃべっている日本語をフックとして覚えれば、理解し易いのではないか。
例えば、一度は引っ掛かる過去形と現在完了についても、日本語から考えれば比較的理解し易そうです。
「~した」、例えば「私は、財布を無くした」という日本語から考えるのです。
この場合、日本語には現在完了という考え方は無いので、単に過去の何処かで財布を無くしてしまったという事実を述べ出ているだけだという事になります。
しかし英語では、ご存知のように、二通りの表現が出来ます。
”I lost my wallet." と"I have lost my wallet."です。
勿論、過去形と現在完了形です。
過去形は日本語と同じ意味ですが、現在完了は「財布を無くして、今も持っていない。」という、どちらかと言えば現在にフォーカスした意味を持ちます。
だからこそ、現在完了形という名称にも「現在」という言葉が入っているという事になります。
日本語の場合には、「なかなか見つからなくて、困るよ。」というように、現在の状況を補う形になります。
逆に言うと、英語でも、このように話をすれば、現在完了を使う必要はない事になります。
もっとも、相手が現在完了を使う事を止めることは出来ないので、理解出来るようにしておく必要は有るんですけどね。
このように、「~した」という日本語を基にして、英語を理解していくようにするわけです。
ワンセット作れば
こういった、フックとなる日本語のセットをワンセット作ることが出来れば、英語だけではなく、その他の言語に関しても、それに合わせて理解していくことが出来るのではないかと思うのですが。
ひょっとして、何か国語も使える人は、自然とこのようなことをやっているという事は無いでしょうか。
最初は、上記の東京外国語大学言語モジュールの英語の文法をベースに、日本語のセットを作れば良いのですが、ポイントは、自分がよく使う言葉を使う事かもしれません。
それにより、使い勝手の良いものになるはずです。
一見すると、英文のパターンを覚えるのと同じ考え方のようにも思えますが、文法を絡ませることで、どのように使うかといった点で腑に落ちる感じもあると思うのですが。
いつもの理屈先走りの実践不足にならないような気がする、といつも思うのですよ最初は。
さて今回はいかに。
ではでは