横から失礼します

時間だけはある退職者が、ボケ対策にブログをやっています。

魏志倭人伝の里程

 魏志倭人伝の里程についての話です。

 

 

知り合いの疑問

 正月休みには、日頃会えない人達とも会えたりするわけですが、その中の一人が、実は古代史好きだと分かって、話が盛り上がりました。

で、私は、ここぞとばかりに、邪馬台国の話をしたわけです。
チョット話は逸れますが、ブログに一回書いているせいで、話が整理されているので、立て板に水とは言わないまでも、特に何も参照することなく話せるので、驚かれたりしました。
やはり、インプットだけでは無く、アウトプットが重要だなと。

それはともかく、彼が引っ掛かったのが、朝鮮半島から海を渡って、対馬壱岐と来て、九州の末廬国に渡る訳ですが、その末廬国を、宗像市のあたりだとした点でした。

彼は、どちらかと言うと、熊本辺りに邪馬台国が有るという説を取っているようで、末廬国は壱岐から南に渡って、東松浦半島辺りに上陸したんじゃないかと考えているようようです(まあ、普通はそう考えるわけですが)。

それに対して私は、壱岐から東松浦半島だと、1000余里とするには距離が近いんじゃないかと思うと言いました。

海の上だから、そこまで正確な距離は測れないだろう、と言うのが彼の意見でした。

以上の話に対する私の意見と、その後に検討した結果が、この記事という訳です。

ちなみに、私の邪馬台国の位置に関する説に関しては、この記事でどうぞ。

 

yokositu.hatenablog.com

 

里数は概ね正しい

 大前提として、魏志倭人伝中の里数に関しては、概ね正しいと考えます。
GPSなど無かったわけですから、現代の基準から考えれば正確な距離では無かったかもしれませんが、それなりのものはあっただろうと思うのです。

例えば、朝鮮半島から九州へ渡るまでの航海は、全て「海を渡る1000余里」と記されています。
これに関して、よく、海の上で測れるわけがないので(彼と同じです)、キリ良く1000余里としたというような考え方が有ります。

しかしですよ、航海ですから、当然船を使ったわけですが、その時に、使者の一行だけで行った訳ではなく、当然それを生業としており、そのあたりの海域を行き来している船乗りに頼ったはずですよね。
その船乗りたちが、距離も分からずに航海するはずも無く、大まかな距離は把握していたはずです。
狗邪韓国から対馬国対馬国から一大国、一大国から末廬国は全て同じぐらいの距離で、1000里ぐらいだ、と言った感じで。

それを聞き取って、報告書を書いたと思うんですよね。
加えて、当然陸上では、それなりに分かる訳ですから。
それが魏志倭人伝

原文
自女王國以北 其戸數道里可得略載 其餘旁國遠絶 不可得詳

女王国より以北は、その戸数、道里の略載が可能だが、その他の旁国は遠く隔(絶)たっており、詳しく得ることができない。

という表現になったのだと思います。

地図に当てはめると

 改めて、邪馬台国への旅程を、示します。

   帯方郡
    ↓
   南へ、東へ、水行、7000余里、狗邪韓国に至る
    ↓
   海を渡る、1000余里、対馬国に至る
    ↓
   南へ、海を渡る、1000余里、一大国に至る
    ↓
   海を渡る、1000余里、末廬国に至る
    ↓
   東南、陸行、500里、伊都国に至る
    ↓
   東南、100里、奴国に至る
    ↓
   東、100里、不弥国に至る
    ↓
   南、水行、20日、投馬国に至る
    ↓
   南、水行、10日、陸行、1月、邪馬台国に至る
    ↓
   邪馬台国

以前の記事で、投馬国までと、邪馬台国までの旅程に関しては、作者陳寿により、改ざんされていると考えました。
そのため、距離に関しては、里数でなくなっています。

 

yokositu.hatenablog.com

 

そこで、ここでは、不弥国までの旅程について考えることにします。

先ず、海上を移動している、末廬国までの行程を、Googleマップ上に入れてみました。

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この経路をGoogleマップの距離測定機能で測ると、赤系で示した、狗邪韓国から末廬国までの航路は、それぞれ70数キロになります。
これが1000余里という訳です。

それに対して、帯方郡から狗邪韓国までの青色の経路は、同様に測定すると500キロ強であり、7000余里という表現に矛盾しません。

ちなみに、壱岐から東松浦半島までは、約30キロです。

という事で、この方法から求められた1里の距離は、70数メートルという事になり、いわゆる「短里」という事になります。

この値を、末廬国から不弥国までの里数に当てはめた上で、方角も考慮して引いてみた(赤系の線)のが、次のGoogleマップです。

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これで距離、方向は、
  赤     約35キロ 末廬国から伊都国 東南へ500里 
  オレンジ  約8キロ  伊都国から奴国  東南へ100里 
  ピンク   約8キロ  奴国から不弥国  東へ100里
と、矛盾の無いものになります。


 以上、距離に関しては、結構精度が出たと思っているんですが。


 ではでは

 

ギザの三大ピラミッドの内部空間

 ギザの三大ピラミッドの内部空間の違いから、大回廊の役割に関して考えた話です。

 

 

ギザには三つのピラミッドが有る

 ここ最近、シンクロニシティという程ではないですが、続けざまに、テレビでピラミッドを扱った番組をいくつか見ました。

それらの番組を見ている中で、いまさらながらに思い出したことが有りました。

それは、ギザには、クフ王のピラミッド以外にも、二つのピラミッドが有るという事です。

それはもちろん、メンカウラー王カフラー王のピラミッドで、クフ王のピラミッドと合わせて、ギザの三大ピラミッドと呼ばれているのは、ご存知の通りです。

何をいまさらと思われるでしょうが、そういえば、クフ王のピラミッド以外の二つのピラミッドの内部については、あまり聞いたことが無いなと思ったわけです。

二つのピラミッドの内部空間

 調べてみると、現在までに発見されている内部空間はそれぞれ次のようになっているようです。

先ずメンカウラー王から

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 引用元:第15回 ピラミッドに新たな「未知の空間」の発見[後編] | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

点線部分がピラミッドの本体部分です。
つまり内部空間は、ほぼ地下に有るという事になります。

次にカフラー王です。

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 引用元:同上

同じように点線部分がピラミッド面になります。
やはり、内部空間は、ほぼ地表面より下に有ることが分かります。

いずれも、クフ王のピラミッドとは違って、ピラミッド本体の内部には、大回廊のような、大きな内部空間は見つかっていないようです。

大回廊が無い意味

 では、なぜ二つのピラミッドに大回廊が無いのか。

以前、クフ王のピラミッドに関して、その謎の空間に関して記事を書きました。

 

yokositu.hatenablog.com

 

その中で、大回廊は王の間の石材を、謎の空間の正体は、もう一つの大回廊で、重力軽減の間の石材を運び上げるのに、それぞれ使ったものではないかと言う話をしました。

その大回廊が、クフ王のピラミッド以外の二つのピラミッドに見られないという事は、この説を補強していると考えられないでしょうか。
なぜなならば、この事は、大回廊が必ずしもピラミッドに必須の構造ではないことを示していると考えられるからです。

三大ピラミッドを作った、三人の王は、親、子、孫の関係に有るようなので、その三代の間に、宗教や死生観に大きな変化があったとは思えず、それによりピラミッドの設計が変わり、大回廊が無くなったという事は考えにくいです。
つまり、大回廊が、宗教的な儀式用とか、または死生観に従って魂の通るためなどの、ピラミッドに必須の構造だというようなことは無いと思われます。

クフ王のピラミッドで、王の間や重力軽減の間の材料の巨大な石を引っ張り上げるのに使ったのが、大回廊であるならば、いずれも内部空間が地表面以下に有る二つのピラミッドには、石を引っ張り上げるための大回廊は必要なかったという事ではないでしょうか。


 とはいえ、二つのピラミッドの本体内部にも、見つかっていない空間が有るかもしれません。
ぜひ、この二つのピラミッドも、クフ王のピラミッドと同様に、宇宙線を利用した調査を行っていただきたいです。


 ではでは、良いお年をお迎えください。

プログラミング言語のトライアル

 新たなプログラミング言語の学習に、こんなのはどうでしょうという話です。

 

 

実行環境の導入が面倒

 以前の記事で、プログラミングは好きだけれども、コーディングが面倒という話をしました。

 

yokositu.hatenablog.com

 

日頃使っているものでもこうなんで、最近は、別な言語に興味を持っても、学習以前に、実行環境を導入するのが面倒だったりします。
もはや、これが年を取るという事か状態な訳ですが。

そんな中、実行環境を導入しなくても、コードを実行できるWEBサイトに行き当たりました。

codepad

 codepadというサイトです。

codepad.org

リンク先は、次のようなものとなっています。

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一見して分かる、非常にシンプルなインターフェースとなっています。

説明するまでも無いようなものですが、一応説明させてもらうと。

左のリストから言語を選択して、テキストボックス内にコードを入力の後、「Submit」ボタンを押すと、コードを実行して、結果を表示してくれるという分かりやすいものです。

例として、Cでやってみたのが次の画像です。

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ただし、どうも裏でコンパイラの処理系を動かしているようで、単独の文のみの実行の確認は出来ず、コンパイル時にエラーとなるようなものは、エラーになるようです。

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実行環境がいらないので

 とはいえ、これで、プログラミング言語そのものを学習する前に、実行環境の構築に関するあれこれを学習しなければならないという、良くありがちなジレンマからは解放されます。

後は、書籍なり、ネット上のチュートリアルなりを用意して、出て来るコーディング例を打ち込みながら、読んでいけばいいわけです。
プログラミング言語の学習も、言語と呼ばれているからには、外国語の学習と同じで、インプットだけでなく、アウトプットが重要ですからね。


 私自身は、以前から気になっていたLispの方言とも言える、Schemeが有るので、チョット取り組んでみようかなと思っています。


ではでは

 

 

 

 

 

足立美術館と美

 足立美術館から、美について考えた話です

 

 

人気の美術館

足立美術館という、島根県に有る美術館の話をテレビで見ました。

美術館に行ったりすることがあまりない人間なので、全く知らなかったのですが、最近、国内はもとより、海外からもお客が来ているようで、ミシュランでも三ツ星を獲得しているようです。

見て驚いたのが、この美術館で有名なのが、その収蔵品(横山大観のコレクションは100点以上あるようです)ではなく、その敷地内に有る日本庭園だという事です。

しかも、その日本庭園が、一つではなく六つに分かれ、面積5万坪に及ぶらしいです。

このような特異な美術館は、どのようにして作られたのでしょうか。

足立美術館

足立美術館は、実業家・足立全康が、そのコレクションを基に、1970年に開館したものとなっています。

そのホームページを見ると、日本庭園がある理由については、次のように説明されています。

「名園と横山大観コレクション」すなわち日本庭園と日本画の調和は、当館創設以来の基本方針であります。それは、日本人なら誰でも分かる日本庭園を通して、四季の美に触れていただき、その感動をもって横山大観という、日本人なら誰でも知っている画家の作品に接することで、日本画の魅力を理解していただきたい。そして、まず大観を知ることによってその他の画家や作品に興味を持っていただき、ひいては日本画の美、すなわち「美の感動」に接していただきたいという、創設者 足立全康(あだちぜんこう)の強く深い願いがあってのことなのです。

つまり、日本庭園と日本画を同時に見ることに拠り、日本画がいかに自然の美しさを写し取っているかを見てほしいと考えた訳です。

にもかかわらず、テレビなどで紹介されるのは、専らその日本庭園の素晴らしさと言う状況です。
残念ながら、贔屓の引き倒しのような状況になっているわけです。

これは、ど素人が無責任に言わせていただくと、いかに技を尽くそうとも、自然を写そうとしたものは、しょせん自然の美しさには敵わないという事ではないでしょうか。

私の考える美

私は、以前のストラディバリウスの記事でも書いたように、芸術的センスはほとんどないのですが、物の美しさという事については、個人的な考えを持っています。

美術品は、美の術の品と書くぐらいなので、美しくなければならない訳です。
まあ、見る人がいてこそのものなので、各人が美しいと思えば、美術品だといっても、間違いではないでしょうけど。
それでも、自然にあるものを題材にしているものは、結局題材の美しさには及ばないのでは無いか。

であるならば、自然に無い美を作り出してこその美術ではないかなと思っているのですが。

機械や道具に見られる機能美は、そういったものの一例かなと。


 理系人間が、美術品の美について、屁理屈をこねてみました。


ではでは

防災コンテスト

 防災をコンテスト化してはどうかという話です。

 

 

防災関連の情報が多いが

 気が付くと、このブログで、結構多く防災関連の記事を書いています。

やはり、近頃の災害の発生状況が、これまでの常識では考えられない様相を呈して、衝撃的なのが原因でしょうか。

ネット上を見ても、結構多くのサイトで、防災関係の情報が見られます。

NHKも、一週間ぶち抜きの防災関連番組を放送したりしています。

が、その割に、世間で議論が活発になったという気配は有りません。

自分自身に降りかからないと

一つには、自ら被災しないと、どうしても他人事で、自分は大丈夫と言うバイアスがかかりやすいという事が有ると思います。

もう一つには、どうしても、防災関連のものは、現在の経済システムには乗り辛いと言う側面も大きいと思います。
天災のように不定期で起こるものを対象にして、儲かるかどうか分からないものを、率先して行い難いのは、致し方が無い訳で。

かといって、風水害、地震などの天災は何時か必ずやって来ることは明らかなわけです。

公的なコンテストを

 こういう時こそ、公的な力を発揮させる時ではないでしょうか。

もちろん、政府を始め、各レベルの公的機関でも、諮問会議等を含め、様々に検討をしているとは思いますが、全ての点に渡って、検討を尽くすことは、困難でしょう。

三人寄れば文殊の知恵ではないですが、もっと、国を挙げて、英知を結集出来ればと思うのですが。

そこで、防災に関する公的なコンテストを開くというのはどうでしょうか。

国の、防災担当大臣の主催で行う事にします。

洪水対策、防振対策、防火対策、非常食、避難所関連、等々あらゆることを対象に、大々的にアイデアを募るのです。
なるべく細分化された具体的なテーマにして、アイデアを出しやすい形態にします。

一度限りでは、すぐに忘れさられるので、毎年行います。

賞金も、奮発することにして、とにかく盛り上げます。

得られたアイデアを基に

 こうすることに拠り、個々のアイデアが、より広く知られることになり、国をはじめとする、現行の政策との優劣も議論されるようになるはずです。

その上で、政策の裏付けを持って、コンテストで得られたアイデアを実行に移すことを検討します。
政策の裏付けと言っても、全てに予算を付ける必要はなく、法制化、規格化するだけでも、民間で事業化し易くなるわけですから、様々な方策が考えられると思います。

さらに、国が行わなくても、民間で事業化出来るものも出て来ることが期待できます。


 コンテストをやれば、全てを確実に防げるという保証はないわけですが、出来る限りのことはしておきたいですからね。


ではでは

 

東京外国語大学言語モジュールでディクテーション

 ディクテーションを行うのに、東京外国語大学言語モジュールが便利だと言う話です。

 

 

ディクテーションに興味はあるが

 下手の横好きで、その学習がほとんど趣味になっている、私の英語ですが、中でもひどいのがリスニングです。

まあ、いやになるほど聞き取れません。

リスニングの勉強法については、いろいろ言われていますが、以前から気になっていたのが、ディクテーションです。

ご存知のように、音声を聞いて、内容を書き取っていくというものです。

この方法を始めて知った時には、これだと思って、やってみたんですが、これが笑っちゃうほど出来ない。

ただ出来ないだけでなく、方法としては、一文章ずつ再生を止めて、聞き取れなかった場合は巻き戻してもう一度、のようにして行う訳ですが、これが面倒くさい。
特に一文章分を巻き戻すのが、なかなか難しい。

という訳で、興味はあっても、やっていなかったのですが、最近これはと言うものを見つけました。

東京外国語大学言語モジュール

 それは、東京外国語大学言語モジュール(TUFS言語モジュール)と言うものです。

 

TUFS言語モジュール
東京外国語大学21世紀COEプログラム「言語運用を基盤とする言語情報学拠点」)

http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/


TUFS言語モジュール自体は、「21世紀COEプログラム」と言う、文部省の 助成金制度による研究の成果を公開しているもののようです。

リンク先を見てもらうと分かるように、27言語!!が学習出来るようになっています。
レベルとしては、中学英語程度となっているようです。

考え方としては、基本となるシステム(これをモジュールと呼んでいる)を構築して、その上に各言語のデータを実装するという形を取っているようです。

やる気になれば、27言語の学習が出来るわけです。
ただ、言語によっては、部分的な実装にとどまっているものも有るようですが。

TUFS言語モジュールでのディクテーション

 この中で、ディクテーションに関しては、会話モジュールの中にそのものずばりのパート(「学習モデル」と呼んでいる)が有ります。

TUFS言語モジュールのtop から、英語を選び、その会話モジュール内の「学習者用 Tufs kids」を選びます。
左側の「学習モデル」から、「ディクテーション」を選ぶと、次のような画面になります。

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会話の場面を選べるようになっています。
つまり、場面ごとの会話例も学習出来ることになります。
それぞれ、30から40秒程度の会話となっています。

例えば、「いくらかたずねる」を選ぶと、次のような画面になります。

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この動画の内容について、学習することになります。

左側の選択肢から、「Model 3-5 聞き取って書き取ろう」を選ぶと
次の画面になります。

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画面中のスピーカーマークをクリックすることに拠り、上の動画の会話を、一文ずつ再生出来、好きなだけディクテーションが出来ます。

巻き戻す必要などは全くないので、効率的に学習が出来そうです。


 今回はディクテーションの話でしたが、TUFS言語モジュールそのものに関して言うと、発音、文法、語彙、会話と一通りそろっているので、英語の再入門には、これだけで十分という気もします。
あとは、実践あるのみだよ、俺。


 ではでは

 

 

ドローンに載せれば

 消火にドローンを利用したらと言う話です。

 

 

災害時の消火は困難

 前回の記事で、災害時の防火対策として、炎の熱で割れて消火剤の出るタイプの消火器具を、全ての部屋に設置してはどうかと言う話をしました。

 

yokositu.hatenablog.com

 

そうはいっても、100%設置が出来るわけでもないでしょうから、完全に出火を防ぐことは出来ないと思われるので、災害時の消火の困難な状況を、何とかしなければいけない事に変わりは有りません

インパルス消火銃

 関連する情報を調べているときに、興味深いものに行き当たりました。
それが、「インパルス消火銃」と言う消火用の機材です。

こんなものです。

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画像引用元:熊本市まなぼうさい 熊本県|サッシ・インプラスのご相談はLIXIL FC マドリエ

空気ボンベと水の容器と銃身(?)からなるもので、圧縮した空気の力で水の塊を噴霧状に発射し消火するというものです。
12回ほど、発射出来るようです。

こんな使い方をします。


消防・インパルス銃の訓練消火

なかなかすごいですよね。

これとバイクを組み合わせて、機動的に消火活動を行う、と言ったことも考えられているようです。

ドローンに載せれば

 これの水を、前回の話の消火剤と入れ替えて、ドローンに載せるというのはどうでしょうか。

「インパルス消火銃」の重量は水も含めて約25kgらしいですが、最近は、人を載せるドローンも開発されているので、問題ないでしょう。

人が乗る訳ではなく、遠隔操縦により、運用する形態を考えます。

発射時の反動が大きそうですが、アパッチ等の攻撃用ヘリコプターが、機関砲を撃ったりしているので、飛行制御によって何とかなりそうです。

ドローンに載せることに拠り、大規模災害時などに、消防車が近づけないような状況でも、空から接近が出来ることになります。

空気ボンベ、消火剤の容器、ドローンのバッテリーを交換可能な設計にすれば、これらを複数準備しておくことに拠り、多数の対象に対しても対応が可能になります。

また、はしご車では対応できない、高層建築での火災にも対応が出来ます。

遠隔操縦なので、危険物が有るような、消防士が入れないような現場にも、アプローチが可能でしょう。

設計によっては、消防署から飛び立って、現場に直行するというような運用も可能かもしれません。

コスト的にも、一台2~3000万円ぐらいらしい消防ポンプ車に比べ、安価に調達できることが期待できます。


 当然、このシステムだけで全てに対応出来るわけではないので、現状の装備も必要なことは言うまでも有りませんが、初動にはかなり威力を発揮するのではないでしょうか。


ではでは

 

 

災害時の防火対策

 地震等の災害時の防火に関する話です。

 

 

首都圏直下地震の火災被害

 NHKが、一週間ぶち抜きで、首都圏直下地震関連の番組をやっていましたが、なかなかに衝撃的な映像や情報が見られました。

前提となる、被害想定について、調べてみたら、結構すごいものとなっていました。

その中でも驚いたのが、約2万3,000人と想定される死者のうち、1万6,000人が火災によるものだという事です。
約7割が火災による死者ということになります。

出火件数は2000件と想定されており、風が強かったりする条件下で延焼する最悪の条件下では、41万棟が消失すると考えられているようです。
41万棟と言われても、全く想像が出来ません。

それに対して、消防の能力は、東京都でポンプ車が約700台程度だそうです。
そのポンプ車も、地震後の道路等の状態によっては、現場に着けるかどうかも怪しいわけで、状況は厳しいと言わざるを得ません。

やはり初期消火

 理想的には、全ての建物を耐火構造にすればいいわけですが、常識的に考えて、現実的ではありません。

となると、やはり2000件の出火地点での初期消火が重要となってきます。
最初の地点だけで消し止めれば、風が吹こうが延焼することは無く、2000件だけで済むわけですから。

そのために、防災訓練などでは、消火器の使い方の訓練などが行われています。
しかしそれも、地震直後にどこまで出来るか、自分が地震に有った時のことを思い返しても、甚だ心許ないと言わざるを得ません。

やはり、出来る限り人手に頼らない、初期消火の方法が必要だと思われます。

「ボンペット」って有りましたよね

 かなり前になると思うんですけど、「ボンペット」という、炎の熱で割れることにより消火剤が出て、それにより消火をするものを見た記憶があるんですが。

ネットで調べてみると、「ボンペット」はもう無く、「ボンブライト」になったようです。

紹介の動画が有りました。


ボンブライト|株式会社眞照

これ、なかなか良くないですか。
これを、理想的には、全ての部屋に一つずつ付けておけば、出火時点で消火できる確率が高くなるのではないでしょうか。

さらに、熱で自動的に割れるわけですから、避難して人がいなくなった後で出火しても、対応できる可能性が残ることになります。

動画で見る限り、構造的にも複雑ではなさそうですし、全ての部屋に設置することにすれば、数量も見込めるので、量産効果によりコストを下げることも可能ではないかと思われます。地震の衝撃で割れないようにする等の検討は必要でしょうが。

 消火器具として規格化をして、補助金を付けて、設置を促進するというのはどうでしょうか。


 これは、地震対策としてだけではなく、全ての住宅に普及させれば、通常の火災についても、当然威力を発揮するので、良いと思うのですけど。


 ではでは

 

 

 

逆走防止

 逆走防止に関する話です

 

 

毎日のように逆走が

 毎日のように、逆走のニュースが流れています。

多くは、高速道路や専用道路を逆走するというものですが、中には普通の道路を逆走する人もいるようで、おちおち走ってもいられないですよね。

逆走を起こしてしまう人の中には、認知能力が落ちてしまった人も少なからずいるので、完全に逆走を無くすには、自動運転を待たなければならないでしょうが、それまで出来ることは無いでしょうか。

高速道路や専用道路は

 高速道路や専用道路は、パーキングエリアなども含めて、入口と出口が決まっているので、そこで間違えると、逆走になってしまう訳です。

という事は、その入口と出口で、対策を行えば、逆走を防げることになります。

究極的には、全ての入口、出口に、ETCのゲートのようなものを設置して、反対方向からは入れないようにすればいいでしょう。

しかし、本線道路そのものはともかくとして、パーキングエリアなどの出入口すべてに設置するのは現実的ではないでしょう。

スマートインターチェンジ

 しばらく前から、一部の高速道路にスマートインターチェンジというものが設置されるようになりました。
スマートインターチェンジそのものは、パーキングエリアなどに設置される、ETC専用のインターチェンジで、従来のインターチェンジとは別に出入りが出来るというものです。

今回注目するのは、別の点です。
それは、一部のスマートインターチェンジで見られる、次のような路面塗装です。

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引用元:【祝開通】都内初のスマートIC「府中スマートIC」が3月7日15時にオープン - Car Watch

青地に白矢印で入口を示しています。
これを利用出来ないかと思うのです。

色分けすれば

 インターチェンジやパーキングエリアへの進入路の入口部分や、逆のインターチェンジやパーキングエリアから出るための取り付け道路の入口に、この青地に白矢印の舗装をすることにします。

そして、進入路や取り付け道路の出口部分には、白矢印のみの塗装をします。
矢印の方向は、入口の塗装の方向と同じにします。

その上で、矢印の方向に青地に白矢印から入って、白矢印から抜けるという事にします。
当然、白矢印の方向に逆らって入ることは禁止とします。

この塗装は、一般道路でも、間違って対向車線に入り込んでしまうような複雑な交差点などの、進行方向が分かりにくい箇所でも利用可能なはずです。
初めての場所でも、どう進んだらいいのか、迷う事が少なくなると期待できます。
青地に白矢印には進入できるが、白矢印には出来ないと考えればいい訳です。


 塗装するだけなので、比較的導入しやすいと思うのですが。


ではでは

 

みたび「Grease the Groove」

 「Grease the Groove」による筋トレの、その後の話再びです。

 

 

今回は結果から

 今回は、3カ月後の結果からいきたいと思います。

今回出来た回数は、74回でした。

これまでの経過は次のようになります。

スクワット経過 開始時 一ヶ月後 二ヶ月後 三ヶ月後
回数 28  37  53  74
前月比 125% 143% 139%

何処かで頭打ちになるとは思いますが、それはまだまだ先のようです。

これまでの経緯です。

yokositu.hatenablog.com

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三ヶ月やってみて

 最初の記事で書きましたが、もともと、退職後の運動不足のせいで、階段で息切れするようになり、まずいと思ったのがきっかけでした。

これに関しては、前回の記事でも少し触れましたが、いつの間にか、多少の階段では、息切れするようなことは無くなりました。

もう一つ明らかに変化が有ったのは、歩く時のスピードです。
明らかに、楽に早く歩けるようになりました。

わざわざ、「楽に」とつけたのには訳が有ります。

何年か前に、NHKの海外ドキュメンタリー番組で、103歳のおばあちゃんブロガーのドキュメンタリーを見ました。

103歳でブロガーと言うのもすでに驚きですが、それよりも驚いた点が、彼女が歩く姿でした。
背筋がピンと伸びた姿勢で、結構なスピードで歩いていたのです。
近所のお年寄りを思うと、別次元にも思える映像でした。

残念ながら、ネット上には見当たらないようなので、NHKの再放送でもあれば、ぜひ見てみて下さい。
チョット驚きですよ。

www6.nhk.or.jp

その番組を見て、チョットしてから、歩くスピードについて、早い方が長生きだったという研究結果の記事を読んだこともあり、歩くときには、意識して早く歩こうと努めていたんですが、気持ちは早っても、体がついていかないという状態でした。

それが、これも気が付くと、体がついてくるようになって、早く歩けるようになっていました。
103歳までブログ出来ますかね。

もう一つ、変化としては、ウエストが、ベルトの穴一つですが、締まりました。
一方で、体重はほとんど変わっていません。
脂肪が筋肉になったという事でしょうか。


 という訳で、あくまでも個人の見解でした。
明日からは、37回です。


 ではでは

 

予算情報のオンライン化

 公共部門の予算情報のオンライン化に関する話です。

 

 

桜を見る会

 「桜を見る会」に関しては、色々と問題になっているわけですが、その中で、費用が年々大きくなっていることも指摘されました。

それに関して、国会でも質疑が行われました。
政府側の答弁は、「実際は金属探知機などのテロ対策強化や参加者数に応じた飲食提供など、予算額を上回る経費がかかる」といったものでした。

こんなことは、質疑応答するまでもなく、予算の執行状況が分かっていればいいことですよね。
その上で、その内容の是非を問題にすればいい訳で、何に使ったのかなんてことを国会で聞かなければならないこと自体が、金と時間の無駄だと思います。

予算情報開示の現状

 現状の予算情報の開示状況をしらべてみると、一応

www.e-gov.go.jpというサイトがありました。

 

ここで、政府に関係する様々な情報にアクセスできるようになっており、その中に、予算関連の情報が有ります。

そのリンクの先は、各省庁の名前の一覧となっており、それぞれリンクが張られています。

なるほどと思うのはここまでで、その先は、各省庁の関連ページへ飛ぶだけです。

各省庁のページの内容は、縦割り行政の見本となっています。
ページの表示形式がいずれも全くバラバラです。

予算、決算に関しては、一応各省庁とも、概算要求、予算案、明細書、決算等が、PDFで上がっています。

ネット上に開示するのだから

 せっかくネット上に公開しているのだから、もうチョット使い勝手の良いものにしてはどうでしょうか。

各省庁のリンクから、各組織の各予算の明細まで、順繰りにリンクをたどっていけるようにするのです。

その先に、概算要求、予算額、決算額が有るようにします。
さらに、執行状況も、出来る限り詳細に分かるようにします。
その合計が、決算額になる訳です。
外部と契約して執行するものに関しては、契約先、金額、契約方式(入札、随意)なども載せます。
大きなものだけでなく、消耗品なども全て載せます。
とにかく全て、何にどう使ったのか、いくら収入が有ったか等を、つまびらかにするわけです。

一見すると、膨大な作業量になりそうですが、お役所仕事なので、決済が必要なはずで、その時のフォーマットも決まっているはずです。
そこで、この公開用のシステムに、データを打ち込むと決済用のフォーマットにリンクして基本的な書類が出来るようにすればいいと思います。
あとは、必要な情報を追加して書類を完成して、決済を受ければいいわけです。
この時点では、システム上は未確定状態としておき、執行されて、確定(予算案は承認)した時点で、確定フラグをオンにして公開する形にすればいいと思ます。

こうすることに拠り、開示のためだけの作業量は最小限に抑えられるはずです。
ひょっとしたら、各組織の情報を纏める作業などは、現在よりも省力化されるのではないでしょうか。

開示すると問題になる情報もあるかもしれませんが、それに関しては、国会で検討すればいいと思います。

変な事をすれば、すぐに分かることになります。
毎年随意契約で、同じ会社と契約しているとかね。


 これは、国だけでなく、ぜひとも各自治体でも行ってほしいです。
それを基に、与党はもとより、野党にも、ぜひデータに基づいた政策を語っていただきたいです。


 ではでは

 

 

 


 

英語の教育

 英語の教育に関する話です

 

 

民間試験導入の延期

 大学入試に、民間試験を導入すると言う話は、延期になりました。

中高の6年間やっても、全然使えるようにならないと、よく言われます。
それに対して、先ず入試を変えようという考えが、なんとも頓珍漢ですよね。
先ずは、カリキュラムの改善からでしょう。
そうすれば、入試がどうであろうと、使えるものは使えるわけですから。

教科書の検定制度が有り、右から左に内容を変えるわけにいかない。
教師間のレベルの差が大きい。
といった現状を踏まえて、特に基本となる、中学英語の改善策を考えてみました。

動画を作る

現行の検定教科書の、本文部分の動画を作成します。
教科書のLessonごとの動画とし、英語の字幕も入れ、さらに、一学年から三学年に向かって、会話スピードが速くなるようにします。
イメージとしては、VOA Learninng EnglishのLet's Learn English のようなものを考えています。

learningenglish.voanews.com

加えて、発音を解説した動画も作成します。

発音の教え方に関しては、音声学などの見地も取り入れ、英知を結集して、動画を見ればひとりで練習できるものを作り上げます。
習得度合いは、オンラインの音声認識(Siriのような)でチェックが出来るようにすればいいでしょう。

インターネットで配信することにして、家での予習、復習も出来るようにします。

中学での利用

 先ず、一学年の最初に、一通りの発音を、動画を見ることにより、学ぶことにします。
もし授業だけでは、ついていけなくても、ネット上に有る訳ですから、家庭で、何度でも見ることが出来ます。

その後は、各Lessonを学習している間は、毎回の授業で該当する動画を見ることと、本文の音読を行うようにします

これにより、動画を見ることにより、聞くことと読むこと(字幕を読みながら見るようにします)を、音読により話すことを、それぞれある程度の時間こなすようになります。
家でも、同じことを繰り返せば、卒業までにかなりの時間を積み上げることが出来ることになります。

やることが決まっているので、どう勉強したらいいのか分からないといったことは、無くなることになるので、学習のハードルが低くなることが期待できます。

加えて、以上の事は、動画をベースに行うので、教師のレベルには関係なく行えるところがミソです。
それどころか、教師も、同じように動画を見聞きする訳ですから、一部教師の能力向上も見込めるかもしれません。

教師には、文法を中心に教えてもらうことにします。

一般人の利用

 せっかく、改善するので、学生以外にも利用出来るようにすることにしたらどうでしょうか。

動画の作成は、国が税金を使って行う事にします。
そして、インターネットでの配信を、一般にも公開するのです。
そうすることにより、誰もが利用できる、英語学習のベースが出来ることになります。

以前の記事で、中学英語ベースの参考書について書きました。

 

yokositu.hatenablog.com

 

この参考書を、教科書の替わりに使って、中学生と同じ様に、発音から始めて、動画を利用します。

あとは、上の記事の中でも書いたように、文法も同時に学ぶことができますし、瞬間英作文、シャドーイングなどを組合せることも出来ます。


 小学校も英語の授業が始まるようですが、まあ、英語が嫌いにならない程度でいいんじゃないでしょうか。


 ではでは

介護用の補助機器に関して

 介護用の補助機器の開発についての話です。

 

 

色々開発が進んでいるようですが

 介護用の補助機器に関しては、力仕事の軽減をはかるパワーアシストスーツや、ベットからの上げ下ろしを自動で行うロボットアームなどの、介護者の負担を軽減するものを中心に開発がされている印象があります。

もちろんこれらの機器も、必要で有ることに異論はありません。

しかしながら、もう少し違った観点からの開発も必要ではないかなと思っています。

被介護者の気持ちは

 私の母は、もう亡くなってしまいましたが、最後は要介護状態で、諸事情により、施設に入所してもらいました。

施設では、非常に良くしてもらいましたが、その時の経験をもとに、非介護者の気持ちについて、少し分かる点が有ります。

それは、自分の体の調子が悪いことは理解していても、これまで一人で出来たことが出来ないのが、歯がゆいという事です。
その結果、介護してもらう人にやってもらう訳ですが、そのことが、分かってはいても、精神的な負担になるようなのです。

出来る限り自分で

 こういった事を考えると、介護用の補助機器の開発の方向性として、もっと、被介護者本人が一人で出来るようにすることを補助するものを開発するべきだと思うのです。

パワーアシストスーツも、非介護者が使って、歩いたり、色々な作業が出来るようなものを開発するとか、ベットの昇り降りも一人で出来るようなもの(具体的には、すぐには思い付きませんが)といった具合に。

被介護者が、ちょっとしたことでも、自分で出来るようになれば、母の時の経験からいっても、生きる意欲が違うと思います。
多少使いこなすのに努力が必要でも、そのこと自体が、意欲を引き出すという事も有るのではないでしょうか。
被介護者本人も、出来る限り自分でやるという意欲が湧くはずです。

また最近の政府の考え方は、なるべく各家庭で介護をするという方向に向かっているようですが、その場合にも、これらの機器が有れば、介護する家族にも余裕が出来るはずです。
 

 各家庭で介護という考え方に関しては、被介護者の気持ちを考えると、出来るだけ自宅にいたいという観点からは、分からないではないですが、核家族化が進んだ現状では、その負担に耐えられる家庭は、それほど多くは無いと思うんですけどね。


 ではでは

 

 

倒木対策に専用重機を

 災害時の倒木処理に関する話です。

 

 

倒木処理が意外と大変

 台風15号の後で、ネットの一部で玉掛け」なる言葉が話題になりました。

TOKIOの城島リーダーが、倒木などの影響で電気の復旧が遅れていたことに対してコメントを求められ、倒木を撤去するにはクレーンの運転以外にも、必要な作業が有るという事について言及しました。

それが、「玉掛け」と言う作業です。

 よくTVの番組で重機を操縦する姿を見るのですが、そんな事まで知っているのかと、話題になりました。

玉掛け」とは

 玉掛け」とは、クレーンで吊り上げる時に、物をクレーンに掛け外しする作業の事を言います。
クレーンの免許とは別に、「玉掛け」の資格も必要なようです。

倒木の処理は、十中八九クレーンでの作業が必要となることになり、その時に、同時に玉掛けの有資格者も必要になることから、簡単に処理が出来ないということから、城島さんの話になったという訳です。

もうちょっと簡単に処理できないでしょうか。

フェラーバンチャー

フェラーバンチャーという重機があります。
こんな重機です。


【建機レンタル】フェラーバンチャザウルスロボ【アクティオ】

林業用に開発されたもので、立木を伐採(フェリング)し、切った木をそのまま掴んで集材に便利な場所へ集積(バンチング)する自走式機械で、フェラーバンチャーという訳です。

素人考えですが、これが有れば、倒木処理にクレーンと「玉掛け」はいらないのではないでしょうか。
しかも通常のバックホウのように使う事も可能なので、災害時には利用範囲が広いと思われます。

その辺に有るわけではないので

 あくまでも林業用に開発された重機なので、普通の土木会社に有ることは、通常期待できません。

自衛隊に装備することも考えられますが、それだけで全てを賄う事は難しいと思われます。

実は、フェラーバンチャーは「高性能林業機械」と呼ばれているものの一種になります。
高性能林業機械」は、「2つ以上の仕事を一つの工程の中でできる機械」という定義で、これまで人手で多くを行ってきた作業を、効率化するものと位置付けられているものです。
林野庁も、これらの機械を導入することに拠り、林業を産業として再生することを目指しているようです。

そこで、フェラーバンチャーの導入に補助を付ける代わりに、災害時の動員を取り決めておくというのはどうでしょうか。

林業の再生の一助にする事と災害対策が同時に出来て、一石二鳥だと思うんですが。


 実は、林業の再生そのものが、山林の保全につながるので、災害対策にもなるんですけどね。


 ではでは。

電柱の被災状況の確認

 災害時の電柱の被災状況の確認方法に関する話です。

 

 

台風15号による停電の被害

 台風15号による停電の被害に関しては、復旧が難航しました。

その理由に関しては、様々有ると思われますが、倒木が多く発生して、それが障害になっているという事も、大きかったようです。
また、数多くの電柱そのものが倒壊したことも、原因のひとつのようでした。

停電発生場所まで、復旧担当が到着しても、倒木や倒れた電柱の処理が出来る人員が必要なことが分かり、その手当てに時間がさらに掛かるといったことが発生したようです。

停電位置の把握だけでは道半ば

つまり、停電位置だけでなく、倒木等の停電発生状況も含めた、全体像の確認が必要という訳です。

前の記事で、電柱をスマート化することで、電柱単位での停電位置の把握が出来るんじゃないかと言う話をしました。

 

yokositu.hatenablog.com

 

この方法では、停電の位置は把握できますが、その状況までは分かりません。

状況の把握方法についても考えてみました。

状況の把握は画像で

 もはや、必須といってもいいカーナビですが、これに使われているのがGPSです。
人工衛星からの電波を受けて、現在位置を知るためのものですが、現行のGPSは、数メートル前後の誤差が避けられません

これを補完するものとして、準天頂衛星システムというものが有ります。
GPS用の人工衛星に、さらに衛星を追加して、誤差を減らそうというもので、日本も「みちびき」という名で打ち上げでいます。
このシステムを使うと、誤差が数センチのレベルになるようです。
その精度を利用して、全自動の農業用トラクターなどが研究開発されています。

これをドローンに利用にすれば、個別の電柱の被災状況を、画像で確認することが出来るのではないでしょうか。

事前に、各電柱の位置を、GPSで測定して、データベース化しておきます。
停電発生時に、発生が確認された電柱の位置データをドローンに転送
その位置情報を基に、当該地域で数センチの誤差による自動飛行をすることにより、各電柱の画像情報を収集します。

後は、その情報を基に、人員と機器の運用を行えばいいわけです。
復旧までの見積りも、精度が上がることが期待できます。


 とはいっても、最後に物を言うのは、実際に作業を行う人なんですけどね。
雨の中を作業しているのを見たりすると、仕事とはいえ、頭が下がります。
本当にご苦労様です。


 ではでは